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01'29(Sun) In Despair―5
「・・・どうも外は寒いな・・・」

瀬名は少しほくそ笑みながら灰色の空を見る。
季節はもう春から夏に変わろうとしているが、肌を掠める風が冷たく感じる。

空を見上げていた瀬名は視線を横の方へと向ける

瀬名の視界には、荒れ果てた地に佇む鉄骨が剥き出しになっているいくつかの廃墟。
時々そこに何者かに殺されたのか、はたまた自殺者なのか人間の死体が転がっている。
それが腐食していたりすれば死臭が漂っていて気分さえも悪くなる。

だが瀬名にとってはいつものようなことだった。

「・・・どこまで腐っていくんだろうね、この世界・・・」

瀬名はそう呟くと冷たく微笑み、1本に続いていく道を踏みしめていった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「・・・いまさらこんな所に呼び出してなんのようだ。しかも寝ていたんじゃないのか・・・??」

薄暗い部屋の中、瀬紫亜は目の前にいるローブを被っている人物を鋭く睨みつける。

瀬紫亜の視線の先に居るローブを被っている人物は瀬紫亜の顔を見ると可笑しそうに笑い声をあげる。

「俺がお前を呼び出すなんて他にあるか・・・??」

「・・・」

「仕事だ。お陰で目が覚めちまった。」

ローブを被った人物はそう言うと、ローブの下からファイルを取り出し、それを瀬紫亜に投げ付ける。
瀬紫亜は投げられたファイルをパシッと掌で軽く受け取る。

「・・・そのファイルの色の意味わかるだろ??」

ローブを被った人物はそう言うとローブから見える口元の端を上げる。
瀬紫亜はローブの人物の言葉を聞くと、ファイルを見つめる。

受け取ったファイルの色は黒色だった。

「・・・黒色のファイル(ブラックリスト)か・・・」

瀬紫亜はそう言うと口元に笑みを浮かべる。

「・・・あぁ、だから今渡した奴は必ず殺せ。失敗は許されねえぜ??」

「また裏切られたのか・・・」

瀬紫亜はそう言うと馬鹿げたようにローブを被っている人物を見る。
瀬紫亜の視線の先の人物はすっかり黙り込んでしまっている。

「・・・まぁそんな事はどうでもいい。私は人間が殺せれば、事情なんてどうでもいい・・・」

「あぁ頼む、瀬紫亜。」

「今から楽しみだ・・・」

そう言った瀬紫亜は歓喜と狂気を孕んだ瞳で前だけをを見据えていた。







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10'30(Sun) In Despair 4
鉄骨の剥き出しになっている廃墟たちの群れの中に唯一ちゃんとした黒い高層ビルみたいな建物の前に瀬紫亜は建っていた。

そして建物の玄関に建つと相当厚いガラス張っているドアが瀬紫亜を中に導くように自動的に開いた。

建物に入った瀬紫亜の視界には、薄暗い世界が広がっていた。
その薄暗い建物の正面には10歳くらいにしか思えない、黒い服を着ている少年が立っていた。

「おかえりさない、瀬紫亜さん」

少年が瀬紫亜の顔を見てにっこりと笑った。

「・・・ぁあ、ノエルか・・・」

瀬紫亜は自分に微笑みかけてくるノエルのの姿を確認すると少し表情が和らいで、優しい顔になった。

「瀬紫亜さん・・・どうやら収穫はあったらしいですね」

瀬紫亜に服や頬についている夥しい血の量を見て苦笑いした。
もちろん瀬紫亜についている血は自分のものでなく、殺してきた男のものだ。

「それにしても瀬紫亜さんはいつにしても酷い人だなぁ・・・」

その言葉に瀬紫亜は少しだけ微笑む。

「それはお前も同じだろ」

「僕は瀬紫亜さんほどでは・・・」

瀬紫亜の言葉にノエルから苦笑いと少しのためらいの言葉が出た。

「・・・そういえば奴らはどうしているんだ・・・??」

「え・・・あぁ、魔婁さんは別の方へ、ジェイドさんは自室で寝てます。」

「・・・そうか・・・ん、どうした??」

瀬紫亜はずっと自分の顔を見つめているノエルの視線が気になり、自分もノエルの顔を見る。

「・・・瀬紫亜さん、今日はいい事あったんですね。」

ノエルの言葉に瀬紫亜は赤い大きな瞳を更に大きくさせて少し驚いたような顔を見せる。

「いや・・・瀬紫亜さんがいつもより柔らかい表情してるから・・・」

ノエルが瀬紫亜の驚いた顔に応えるように言う。
ノエルの言葉にすると瀬紫亜が少し微笑む。

「あぁ・・・任務中に結構気に入った奴がいて・・・」

瀬紫亜のその言葉を聞くとノエルの顔が少し明るくなった。

「へぇ、それは良かったじゃないですか。瀬紫亜さんが他人に興味を示すだなんて滅多にないことですよ??」

ノエルが瀬紫亜の顔を見てニコニコ笑う。

「あぁ・・・これからも楽しくなってきそうだ・・・」

瀬紫亜はそう言うとノエルを見て微笑む。
その微笑みからは、どこか狂気を感じような感じがしたノエルは、瀬紫亜に向けていた微笑みを少し強張らせた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

瀬名は自分の席に着きながら学校の教室の窓から空を何も考えずに眺めていた。

はやりいつ見ても空は灰色に濁っていた。

瀬名は生まれてこのかた青空なんて見たこともなかった。

だがこの学校の周辺の地域では治安や環境がいいのか、所々に1本ずつ木が生えており、高層ビルなど近代的なものを感じさせる建物が結構たくさん立ち並んでいる。

だたし、一歩この地域を出れば荒れ果てた無残な地が巡っているのだ。

そして今瀬名が今いる学校・・・

ここは高等学校なのだが生徒数などは瀬名がいる1年生は全体的に約50人くらいしかおらず年々入学してくる生徒も少なくなってきているので、この未来では高校も義務教育になっている。

「瀬ー名ーちゃん!!vv」

瀬名は前から大きく自分を呼ぶ声が聞こえたが、何事もなかったかのようにそのまま窓の外を眺める。

「瀬名ちゃん今日もいつもながら超美形少年で肌が白くてつやつやしてて綺麗だねvv
えーと・・・それにね、今日のTシャツのプリントの柄も素敵vvあっ・・・背ぇちょっとだけ伸びた??うーん・・・175cmくらいかなー??
えー・・・それといつもしてるペンダント結構カッコいいね!まぁ、瀬名ちゃんほどじゃないけど!!
それになんでいつもボタンとネクタイしないの??あっ!!そっか・・・瀬名ちゃんTシャツ好きだから瀬名ちゃんのカッコいいTシャツ皆に見せたいんだよねっ!それにネクタイとか瀬名ちゃんにはきついもんね!!えー・・・それと髪の毛今日もサラサラしてていいね・・・!!」

瀬名は五月蝿い声のする方向に振り返った。

すると自分の座っている机の前に1人のツインテールの少女が瀬名の机の上に肘をついて瀬名の顔をにこにこしながらと見ていた。

「おぉーー!!こっち向いた!!!」

少女は今まで見たことのない珍しい生き物を初めて見たかのような喜びを喜びをみせる。

「・・・」

瀬名はそんな事で大袈裟にはしゃぐ少女に、冷たい視線を贈った。

「うほっ!?もしかしてゆん瀬名ちゃんに見つめられてる??」

「・・・遊李・・・お前ウザイからどっかいけ・・・」

「だって瀬名ちゃんすんごい美少年でキレイでカッコよくてイケメンで美形なんだもん!だから好きー!!」

「・・・なにそれ・・・」

瀬名は冷たい視線で見てた遊李を視界からはずして再び濁っている空を眺め始めた。

「あぁーでもね、瀬名ちゃん??一応年上のゆんに"お前"とか"ウザイ"はいっちゃだめでしょう??ゆんだって瀬名ちゃんより3つも年上の18なんだからね」

しかし瀬名はそんな遊李の言葉を無視し、未だに空を眺めている。

「おっ!!瀬名ちゃんはゆんの言葉をシカトする気だなぁー??そんな瀬名ちゃんはお仕置きしちゃおー」

そういうと遊李は瀬名の顔を自分の方に向かせて瀬名の顔にどんどん自分を近づかせる・・・

だが瀬名は近づいてくる遊李の口を手で塞いでガタッと席から立つと遊李の口を塞いでいた手を遊李から離した。

「えー!!なんで??いいじゃんキスくらい!!減るもんじゃないのに!!」

遊李がブーと頬を膨らませて不機嫌そうな顔をして、席を立った瀬名を見上げる。

「・・・ウザッ・・・」

瀬名が冷ややかな瞳で遊李を睨み、見下すと机にかけていた鞄を取ってさっさと教室を出て行った。

遊李は瀬名が教室から出て行くのをただ呆然と見ているだけだったが、しばらくするとにんまりと笑みを浮かべ始めた。

「もう!瀬名ちゃんったら、恥ずかしがりやさんなのねぇ。まぁそこが可愛くて大好きなんだけどっ!!」

その時、廊下を歩いていた瀬名は背中に凍るような寒気を感じていた。



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10'30(Sun) In Despair 3
時代は今から500年後の未来。

文明はたくさん栄えているがその代償に絶滅していく動物が多くなってきて空を飛んでいる鳥は真っ黒な鴉しか見えない。

ニンゲンもあらゆる内戦や環境で確実に数が減ってきている。

ニンゲンが減っていくにつれ研究者達はあらゆる"モノ"を造っていく。

それは"ニンゲン"であって、確実に"ニンゲンでない"モノ。

ニンゲンより遥かに超えた恐ろしい力を持っている。

それが故にニンゲンはその力を恐れ、羨ましく思いそれらをバケモノと罵る。

私達は生まれたくてココに存在しているんじゃない。

あなた達ニンゲンに造られたんだろう。

造られたって私達は同じ"ニンゲン"だ。

要らない力を持ってしまっただけで後はあなた達と同じだ。

なのに何故自分達が生み出した私達に酷い仕打ちをするの。

どうしてそんなことするのに私達を造り出したの?

あなた達が必要とするから造られているんでしょ?

なのにあなた達に必要とされないならなら私達はどうしてここに・・・

それらは何故自分はここに生まれてきたのだろうかと嘆き

ニンゲンを襲い、

地を荒らし壊していく。

私もその恐怖を持って造られた"ニンゲン"だ。

昔からニンゲンから酷い目にあっていた・・・

私を見かける度に皆は私を傷つけていく。

石を投げたり、殴り、蹴り、切られ、嬲り犯してくる。

私が泣き叫んでも皆面白がって笑いながら私を傷つけていく。

私はあなた達に何もしてないでしょ??

なのになんでこんな酷い事をするの??

私が邪魔だから??

私が憎いから??

それとも私が怖いから??

・・・そう・・・

そんなに私に恐怖を抱いているというのなら

私はあなた達を望み通り恐怖に突き落としてあげる。

私はあなた達に復讐します。

あなた達の大切なものを壊してあげる。

友人・家族・恋人・命・あなた達の棲んでいる世界・・・

全部壊していきます。

誰も私を止められない。

ただ黙ってみているだけ。

ただ悲鳴を上げて泣いているだけ。

ただ私に命乞いするだけ。

ただ私に殺されていくだけ。

あなた達はこんな事をする私を酷いと思う??

でもこれはあなた達が私にしてきた事でしょう??

生き地獄を味わないだけ感謝しなさい。

それは死ぬことよりも凄く辛い・苦しい・悲しい・憎い。

私はそれをあなた達のおかげでじっくり味わってきた。

だからその分だけ強くなれた。

だからその分凄く美しく逞しく成長できた。

だからその分だけ復讐という感情に縋り付いて生きてこれた。

そうゆう所はあなた達に感謝しなきゃいかない・・・

残酷な死に様をさせてあげましょう・・・

それはここまでにさせてくれた私からあなた達への感謝の気持ち。

大っ嫌いなあなた達に贈る私のプレゼント。






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10'30(Sun) In Despair 2
空に浮かび上がる妖しく輝く月は一体何を観ているんだろうか・・・

「これでも俺、美形だ。って学校で騒がれてるんだけど・・・??」

「・・・言いたい事はそれだけか・・・??」

カチャ

血がたっぷり染みこんでいる刃を向けられる音が2人の間で不気味に響く。
だが瀬名は危険な状態というのに大分余裕の表情をしている。

「・・・オレを殺そうって??」

その言葉に瀬紫亜はニヤリと不敵な笑みを浮かべた。

「その他にあると思ってる・・・??」

「だけど刀相手じゃオレ・・・負けねぇーから・・・」

瀬名がそう言った瞬間素早く下にしゃがみ込み瀬紫亜の刀の刃から逃げるとベルトに刺していた己の刀を鞘から抜き滑り込んで後ろへ移動した。

瀬紫亜の首元に瀬名の刃が向けられる。

「これで正々堂々と殺り合えるだろ??」

瀬名は刀の刃で自分の右手首の動脈を軽く切って、自分の血を刃に落とす。
すると瀬名の持っている刀がドクンという音を立てて脈打つ。

その行動を見て瀬紫亜は目を細める。

「・・・貴様、世界政府の四大主・・・??」

「アンタだって反世界組織の"RooTs"・・・だろ??」

2人がその言葉を発したしばらくの間沈黙が空気を漂う。

そして瀬紫亜が2人の間で重く圧し掛かっていた沈黙を破る。

「・・・私とお前は敵同士ということだな。ならお互い心置きなく殺り合えるってことだな・・・」

瀬紫亜の言葉に瀬名はフッと微笑する。

「まぁ、そういう事・・・」

瀬名がそういった瞬間刀の交わりあう鈍い音が響いた。

すると瀬名の左頬から一筋の小さな切れ目が生じそこから血が少し滲んでいた。

「・・・左頬か・・・アンタって勿体無いよな、折角美人なのに毎日左頬にガーゼなんか貼っちゃって・・・オレもアンタみたいになんのか・・・」

瀬名はそう言うと、瀬紫亜の左頬に貼られているガーゼを見る。
瀬紫亜はいつも左頬に怪我をしているのかガーゼを貼っており、首や左腕には包帯、右手首には鎖のついた手錠らしき物をいつも身に付けている。

その姿はいつみても少し痛々しい。

「ハッ、その程度ならすぐ治るだろう?・・・だけど今から増える傷は治るどころか致命傷で死ぬかもな・・・」

また刀の交わる鈍い音が響き始まる。

瀬名は瀬紫亜から来る刃を軽々と交わしている。
瀬紫亜は瀬名から振り落とされる刃を己の刀でそれを防ぐ。

瀬名が振りかざした刃を自分の刀で跳ね返そうとした瞬間に見せた瀬紫亜の隙を瀬名は見逃さなかった。
その隙をついて、瀬名は自分の刀で瀬紫亜の手元から刀を払う。

瀬紫亜の刀は綺麗な弧を描きながら空中を舞い、ドンッという音を立てて瀬紫亜が殺した男の死体に突き刺さる。

ザンッ!!

男の死体に刺さった刀の音とは別の1つの大きな刀の音が闇夜に響く。

瀬紫亜の後ろには巨大な建物の落書きだらけの壁。
そして綺麗な顔のすぐ横には、刀が壁に突き刺さっており、瀬紫亜の金茶髪の髪が数本切り落ちていく。

そして瀬紫亜の真横で壁を突き刺している刀を持っているのは当然瀬名。

今の状況では瀬紫亜は圧倒的に不利だ。

「さぁどうする・・・??アンタすっげー不利だけど・・・??」

そう言うと瀬名は少し微笑みながら瀬紫亜に顔を近づける。
すると瀬紫亜から小さい笑声が生まれる。

その笑い声は更に大きくなり瀬紫亜の顔も歓喜の表情が現れた。
瀬名は瀬紫亜の様子に顔をしかめる。

「私をこんなに不利な状況にたたせたのは君が初めてだよ・・・瀬名。」

「へぇ・・・そりゃどうも。」

瀬紫亜の言葉に瀬名は口端をほんの少しだけ上げて、表面上だけの微笑み見せた。

「気に入った・・・瀬名・・・」

瀬紫亜はゆっくりと微笑むと、自分の手を瀬名の頬に添える。

そして瀬名の顔を自分の方へ引き寄せて互いの唇を重ねる。
瀬名は突発的な瀬紫亜の行動に少し驚いたがいつもの様に慌てた様子も見せず、冷静だった。

2人の間にはまた静寂が漂う。

そんなに長くないキスを終えると瀬紫亜は瀬名の唇をぺロリと舐めた。

「・・・けど残念だな。私はまだ充分に本気を出していない・・・。またこの戦いの続きをしたいが・・・」

そういうと瀬紫亜は瀬名と壁の間にするりと抜け、自分が殺した男の死体に刺さっている自分の刀を気味の悪い音を立てて引き抜き、また瀬名の元へと歩み寄る。

「今日は、気に入った瀬名のためにこのくらいで引き下がってあげる・・・でもまたこの続きを・・・」

そう言って瀬名の首に自分の腕を回しまた瀬名の唇を舐めると、暗くて孤独な闇夜の道へと姿を消していった。

その様子を瀬名はただ茫然と、黙ってみていた。

「・・・"続き"か・・・でも、そういえばアイツと学校で会うんだっけ・・・」

そう言うと瀬名は瀬紫亜が殺した無残な男の死体へと視線を移す。

「・・・これ、どうしよう」

まぁ、しょうがないか。と一言言うと、この時代ではそんなに珍しくはない変わった形の小さな携帯電話をズボンのポケットから取り出した。

「・・・にしても口なんか舐めとられた事なんかなかったかも・・・」

瀬名は空を見上げ、闇夜の中で孤独に浮かび上がる不気味に輝く月を大きな青い瞳に映した。




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10'29(Sat) In Despair 1
今夜は月が大きく綺麗に妖しく輝いている。

「こんなに月が不気味に奇妙な夜は何か起きそうだ・・・」

少年はそう暢気な事を言って微笑み、漆黒の髪を風になびかせて、大きな蒼い瞳に夜空に輝く月を映し、静寂が広がる暗い夜道を歩いていた。

ご機嫌なのだろうか・・・??
少年は鼻歌交じりでそのまま夜道を歩いていると、そう遠くない方向から話し声が聞こえてきた。

少年は聞こえてくる話し声に耳を傾ける。

「ぉ、おお願いだ・・・いのちだけは命だけ・・・ひっ・・・!ギャァァアアアァァァアアァァァアアァ!!!!!!!」

少年は耳にしていた話し声が悲鳴に変わったのを確認すると、悲鳴が聞こえた方向へと少し歩くスピードを速めて向かった。

そして建物の一角に辿り着く。

そこにはさっきの悲鳴の主だろう、男が身を八つ裂きにされて倒れてる
そしてその隣には男の死体を見下している少女がいた。

男を見下す少女は夥しい血を服や顔に付着させていた。

少年は残酷に映える少女の姿を見て、男を八つ裂きにした犯人と確信した。

少女は少年に気がついたのか、少年の方へと振り向く。
暗い闇夜に美しく光る大きな赤い瞳が魅力的だった。

「・・・誰だ??」

少女が少年を睨んだ。

「・・・あれ??君みたいな可愛い子がこんな事していいんだ・・・瀬紫亜さん?」

少年はフッと冷たく笑った。

瀬紫亜は名を呼ばれ不快な顔を見せる。
その表情は少しずつ、綺麗に光る赤い瞳を大きく開いて少し驚いたような顔をした。

「・・・瀬名」

瀬紫亜は自分の瞳の前にいるのが瀬名だとしるとより一層大きな瞳を細める。

「へぇ・・・学校で美人って騒がれてるアンタがこんな事してたんだー」

瀬名が死体に近づき、それを見てから瀬紫亜に冷ややかな視線を送る。

「しかも血塗れ・・・」

今まで口端を上げ、表面上だけ微笑んでいた瀬名の顔から少し苦痛な顔が浮かんだ。

「・・・どういうつもり?俺のカッコいい顔に傷でもついちゃったら嫌なんだけど??」

瀬名の首元にさっき男を殺した凶器と思われる血に濡れた刀が後数センチという所でとまっていた。



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10'29(Sat) In Despair 序章
この世界は腐りきってる・・・

落書きだらけの壁

鉄骨が剥き出しになってる廃墟

荒れ果てた地で血まみれで転がっている死体

天気なんか分からない灰色に染まっている空

不気味に赤く染まっている太陽

そして残酷無人なニンゲン

私はこの世界が大ッ嫌いだ

こんな汚い世界なんか壊れてしまえばいいんだ・・・

壊れていくのは尊いモノばかりだ・・・

この世界は思うように壊れてはいかない

私を"バケモノ"と詰ったちっぽけなニンゲンも

この世界が壊れないというのなら

私がこの世界を壊していこう

私の中にあるこの"破壊の力"はそのためにあるんだ

なら私は躊躇いなくその力を使って

この憎い世界を壊していこう・・・

この世界にいる汚いニンゲンも殺してやろう・・・

そのために私が存在しているのなら

私は喜んでそうしよう・・・

私は全てを壊すために今、ここにいるのだから・・・



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10'29(Sat) In Despairの登場人物
この話しは近未来で起こる2人の悲劇の物語・・・
①瀬紫亜(15)
 いつも体に包帯をしている。高校1年の美小女。
 実は反世界組織に所属している。その中の四天王。
 破壊の力を持っているのだがその威力はすざましい。
 暗い過去を背負っていてこの世などなくなればいいと思っている。
 世界政府から大量殺人鬼としてブラックリストに入ってる。
 残虐な性格。瀬名に激しい執着を持っている。瀬名によく迫る。
 見た目:髪→薄い茶髪のウルフヘアー
     瞳→大きい赤瞳
     服→普通の襟シャツに赤ネクタイにミニスカート(制服)
     身長→156センチ
     体重→43キロ
②瀬名(15)
 いつもクールで冷めている美少年。
 実は世界組織の治安部隊の四大主。
 刀の腕前は前に出るものはいないくらい優れている。
 暗い過去を持ちそこから世界政府の機関に育てられた。
 そのルックスからは学校の女子から結構モテている。
 瀬紫亜に迫られているがあんまり気にしていない。
 見た目:髪→青がかった黒の長めのショートカット
     瞳→大きめの青瞳
     服→襟シャツの中にTシャツと黒ズボン(制服)
 ボタンもネクタイもせず中に着てるTシャツを見せてるカンジ
     身長→167センチ
     体重→56キロ
③遊李(18)
 ツインテールが特徴の天真爛漫な18歳の高校1年生。
 瀬名がかなりお気に入り。
 いまいち何を考えているか掴めない少女。いつも笑顔だが、
 その笑顔の裏には企みがある。
 裏で色んなことをしているらしい危険人物。
 見た目:髪→茶髪のツインテール
     瞳→緑色
     服→襟シャツに赤リボンにミニスカート
     身長→160センチ
     体重→46キロ
④ジェイド(21)
 瀬紫亜が所属している反世界組織の四天王でリーダー。
 普段は明るくムードメーカーだが実は恐ろしい人。
 戦闘能力がかなり高い。不死身。この世が嫌い。
 見た目:髪→白い毛でハネてる
     瞳→黒色
     服→黒が基調
     身長→179センチ
     体重→65キロ 
⑤ユリス(??)
 世界政府の長官。
 見た目は20代前半と若く見えるが実際は不明。
 瀬名を拾って育てた恩人でもある。何を考えているか不明。
 見た目:髪→金髪
     瞳→紫
     服→白を基調とした世界政府の制服
     身長→177センチ
     体重→62キロ

他にもたくさんでてきますが
そのときその時と追加していきます(*'ω`)
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