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01'30(Mon) 短編小説:落款―1(R18)
物凄くヤバイです。R18です。
・監禁
・近親同士の性的接触
・性的描写
以下の単語に不快を感じる方は閲覧を控えてください。責任は取れませんので・・・
単語を見ても大丈夫、興味があるこの作品を見た後でも月観のことは軽蔑しないと誓える。という方だけ反転して閲覧してください。


まだまだ子供の僕は何も分かってはいなかった。

ただ姉に、必要以上に大切にされているが故に、暗い世界を孤独に過ごすことを強要され

ずっと1人膝を抱えて暗い世界に沈んでいたんだ。

そして

ただ外の世界の空気をこの身体で感じたかっただけなんだ・・・

ただ外の世界を再びこの瞳に映したかっただけなんだ・・・


どんなことをしようとも、外に出たかったんだ



僕の暗闇の世界に一筋の光が差し込んできた。
暗闇に住む僕にはその光が眩しかった。
その光の中から1つの人影が現れる。
そして人影は僕の暗闇の世界へと入り込んでくる。

「・・・愛葵(あき)、ただいま・・・」

人影は暗闇の世界の隅っこに座っている僕の顔を見ると、ニッコリと優しげに微笑みかける。

「おねえちゃん・・・おかえりなさい・・・」

僕は笑顔を向けてきてくれる姉にぎこちなく微笑み返す。

姉は僕の微笑む顔を見ると、部屋の端に置かれているベッドの上に座り込む。

「・・・愛葵、ここに座って・・・」

姉はそう言うと太腿を軽く数回叩いて、そこへ座るように合図を送ってくる。
僕はそれに従い、姉の膝の上へと跨る。

「・・・愛葵、今日もいい子にここでお留守番してた??」

姉は後ろからギュッと僕を抱きしめにきた。
その抱擁が少し苦しかった。

「うん、いつもみたいに、ちゃんとずっとここにいたよ・・・??」

「・・・そう、やっぱり愛葵は偉いのね・・・」

姉はそう言うと僕の頭を優しく撫でてくれる。

「・・・ここにいるぼくはえらいの・・・??」

「ええ、愛葵は偉い子よ・・・??さすが私の弟ね、愛してるわ・・・」

「あいしてる・・・の??」

「そうよ、私は可愛いくて偉い愛葵を愛しているわ。だからココから出さないの・・・」

姉はそう言うと僕を力強く抱きしめてくる。

「愛葵はずっと私だけのモノなんだから・・・」

「・・・ぼくは、おねえちゃんのぼくなの??」

僕がその言葉を言うと、密着していた姉の身体が少しずつ離れていく。
姉は暫らく僕の顔を見つめ、自分の唇を僕の唇に重ねてきた。

それは触れるだけの軽いもので、どこか優しく感じた。

「・・・愛葵はずっと私のものよ?だから一生ここから出してあげない・・・」

姉はもう1度僕を抱きしめる。
そう言った彼女の言葉が僕に重く圧し掛かってきた。
彼女が僕から外の世界を奪ったんだ・・・

僕が6歳の時、僕達の両親が事故で死んだ。
取り残されてしまった僕と5歳年上の実の姉は、親戚の家に身を寄せるつもりだったのだか、姉がそれを断固として拒否し、
僕達2人は両親が残していった莫大な遺産で生活してきた。

だけど姉と2人で生活し始めてしばらくして、姉は僕に異常な執着を見せ始めた。

小学校へ行く事を禁じ、家からの外出を許されなくなり、牢屋のような部屋での生活を用いられた。
3年位前から肉体関係も要求され、今尚続いている。
だけど食事や、着替えや、入浴は許され、家の中では自由だった。
そんな生活がかれこれ5・6年続いている。

家だけの自由は嫌なんだ。
身も心も自由になりたい。解放されたい。
僕はこの姉に6年近くも外の世界を奪われ、外の世界に憧れている。

時々小さな窓から見える空を飛ぶ鳥にさえも憧れを抱いてしまう。

ぼくもあのとりのみたいにじゆうになりたい・・・

「・・・愛葵、愛葵は私を愛してくれてる・・・??」

「・・・うん、おねえちゃんはすきだよ?」

僕の答えはいつもこう。
愛してる?と聞かれると、いつも笑顔でうん。と言うだけ。
いや、それを言うしかない・・・

「・・・なら、今日も抱いてくれるわよね・・・?」

姉の言葉に僕はゆっくりと頷く。
いつもの事だ。もう慣れた。
そうするしかなかった。


真っ暗な部屋の中で、姉の甲高いほどの喘ぐ声と、2人の熱い吐息が交わる息遣い、聞いているだけでも耳を塞ぎたくなってくるような水音が聞こえる。

姉の敏感なところを触れると、姉のほの赤い唇から甘い声が紡ぎだされ、そこから半端ない量の蜜が溢れ出し、僕の指を濡らしていく。

「・・・んふぅ、ぃやぁ・・・あぁん!はぁ、はっ・・・あぁ!」

背中に回されていた姉の腕が突然僕の身体をこれほどになく締め付けてくる。

「・・・おね、えちゃん・・・??」

「っやぁ!・・・もう・・・ダメ、・・・愛葵が、欲し・・・」

姉は縋りつくような瞳で僕を見つめる。
僕は少し発汗させて、頬を高潮させている姉の顔をみて少しだけ微笑む。

「ほしい・・・の??」

僕の言葉に姉は数回縦に首を振る。
それを見た僕は、自身を姉のナカに進めていく。

「・・・っ!あぁあぁぁ!!」

「・・・おねえちゃん、がまんして・・・」

姉が悲鳴にも似た喘ぎ声をあげる。
僕はそんな姉を宥めるように髪を撫でる。

姉の撫でる髪からは柑橘系の甘酸っぱい薫りが僕の鼻をくすぐる。

「・・・っんくっ!!」

「・・・っ・・・」

正直、差し込む時って僕も辛い。
だけど姉が欲しがっているのだから、今更やめる訳にもいかなかった。
姉の欲しがっているものは与える。
それが僕自身でも・・・

そうやって僕はいつでも姉の言いなりになってしまっているんだ。

「・・・んくっ、あぁん……!!・・・ハァ、ハァ・・・」

姉のナカに完全に僕のが入ると、少し涙を浮かべながら痛みを絶えていた姉の息遣いが荒くなる。
僕の額を流れる汗が姉の頬へと流れ落ちていく。
姉の頬を伝っていく僕の汗が、涙のように見えてくる。

・・・いや、これは僕の汗だ・・・

「・・・動いて・・・」

「・・・おねえちゃん・・・?もう、うごくのっ・・・??」

僕の言葉に姉はコクンと大きく頷く。
姉の首の動きを見た僕は、ゆっくりと動き始める。

「・・・っ!んんっ!!・・・ァはぁ・・・」

僕が動くたびにベッドが軋む音が部屋に響いて、姉の身体も揺さぶり始める。
挿し抜きすると、何度も聞き慣れたはずのいやらしい音が耳を刺激して、思わず耳を塞ぎたくなってくる。

「あぁあ、愛・・葵・・・ぃ、愛し、てる・・・」

姉はそう一言喘ぐと、両手を僕の頬に添えて、思いっきり自分の方へと近づけ、唇同士を重ねる。
姉に重ねられた唇の間から、冷たい舌が僕の口内に侵入してきて、貪るように何度も角度を変えて、噛み付いてきそうな勢いで舌を絡ませてくる。

僕は突然の舌の侵入に驚くが、姉の舌を受け入れ、自分も自然に負けじと舌を絡み付けていた。

「・・・った・・・」

姉に舌を噛まれ、僕は小さな悲鳴を上げる。
だけどそんな事お構いなしに姉はさっきより舌を絡ませてくる。

互いに濃厚な口付けを交わしていくうちに、僕のは姉のナカで強く締め付けられていた。
少しずつ、その締め付けが苦しく感じてくる。

それは僕を離すまいとしている姉に、苦しんでいる僕のようだった。

「んっ・・・!!んんん・・・はッ、あ、愛葵・・・!!」

「・・・おねえ・・・ちゃん、ぼく、もうだめみたい・・・」

――――この生活に耐えていくのは・・・
・・・もうだめだよ、おねえちゃん・・・ぼく、じゆうになりたい・・・

「・・・やっっ!あぁああぁぁああぁぁ!!」

姉が叫び声にも似た声を上げると、瞳に溜めていた涙が頬を伝って流れていった。


その瞬間、僕は、自由になった。


①心の距離→肉体だけの繋がりを持つ少年に密かな恋心を抱く少女の話。(R18) 公開延期
②君の瞳に映るもの→進路で悩む少年と全盲の少女の恋の話。
③落款→実の姉に監禁され、暗い世界だけを見てきた少年がみた外の世界とは・・・??(R18)
④堕ちた果実→吸血鬼となってしまった少年とその彼女の悲しい話。
⑤ホラーストーリーズ→少女が案内する恐怖の世界。







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01'29(Sun) In Despair―5
「・・・どうも外は寒いな・・・」

瀬名は少しほくそ笑みながら灰色の空を見る。
季節はもう春から夏に変わろうとしているが、肌を掠める風が冷たく感じる。

空を見上げていた瀬名は視線を横の方へと向ける

瀬名の視界には、荒れ果てた地に佇む鉄骨が剥き出しになっているいくつかの廃墟。
時々そこに何者かに殺されたのか、はたまた自殺者なのか人間の死体が転がっている。
それが腐食していたりすれば死臭が漂っていて気分さえも悪くなる。

だが瀬名にとってはいつものようなことだった。

「・・・どこまで腐っていくんだろうね、この世界・・・」

瀬名はそう呟くと冷たく微笑み、1本に続いていく道を踏みしめていった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「・・・いまさらこんな所に呼び出してなんのようだ。しかも寝ていたんじゃないのか・・・??」

薄暗い部屋の中、瀬紫亜は目の前にいるローブを被っている人物を鋭く睨みつける。

瀬紫亜の視線の先に居るローブを被っている人物は瀬紫亜の顔を見ると可笑しそうに笑い声をあげる。

「俺がお前を呼び出すなんて他にあるか・・・??」

「・・・」

「仕事だ。お陰で目が覚めちまった。」

ローブを被った人物はそう言うと、ローブの下からファイルを取り出し、それを瀬紫亜に投げ付ける。
瀬紫亜は投げられたファイルをパシッと掌で軽く受け取る。

「・・・そのファイルの色の意味わかるだろ??」

ローブを被った人物はそう言うとローブから見える口元の端を上げる。
瀬紫亜はローブの人物の言葉を聞くと、ファイルを見つめる。

受け取ったファイルの色は黒色だった。

「・・・黒色のファイル(ブラックリスト)か・・・」

瀬紫亜はそう言うと口元に笑みを浮かべる。

「・・・あぁ、だから今渡した奴は必ず殺せ。失敗は許されねえぜ??」

「また裏切られたのか・・・」

瀬紫亜はそう言うと馬鹿げたようにローブを被っている人物を見る。
瀬紫亜の視線の先の人物はすっかり黙り込んでしまっている。

「・・・まぁそんな事はどうでもいい。私は人間が殺せれば、事情なんてどうでもいい・・・」

「あぁ頼む、瀬紫亜。」

「今から楽しみだ・・・」

そう言った瀬紫亜は歓喜と狂気を孕んだ瞳で前だけをを見据えていた。







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01'29(Sun) 短編集
メモメモ(´∀`)

短編集
①心の距離→肉体関係だけの繋がりを持つ少年に密かな恋心を抱く少女の話。(R18)
②君の瞳に映るもの→進路で悩む少年と全盲の少女の恋の話。
③落款→実の姉に監禁され、暗い世界だけを見てきた少年がみた外の世界とは・・・??(R18)
④堕ちた果実→吸血鬼となってしまった少年とその彼女の悲しい話。
⑤ホラーストーリーズ→少女が案内する恐怖の世界。

書きたいなぁーとオモタ。
追記するやも(´∀`)
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01'29(Sun) 悲恋歌②―9
ザァアアァアァ―――

優駿は使用人に用意された馬鹿でかいシャワールームに1人シャワーを浴びていた。
シャワーから出る温水が優駿の頭から身体を濡らしていく。

もちろん、佐和子の誘いを断り、一緒に入っていない。
優駿は抱いてもいない女と風呂に入るのは気が向かなかった。

ましてや佐和子だ・・・

優駿はシャワーに打たれながら動きを止まらせる。
シャワーに打たれるたびに背中が痛い。

優駿の背中には2箇所に5本の引っ掻き傷が残されていた。
紛れもなく、澪夜が行為中につけてしまったものだ。

「・・・澪夜・・・」

優駿は2箇所のうちの1箇所の背中の痛むところを右手で少し触れてみる。
昨日の今日の傷なので少しピリッした痛みが走る。
だけど何故か悪い気はしない。

優駿は背中の傷を感じるたび思い浮かべるのは澪夜の顔だった。

・・・今日も行ってみるかな・・・??
優駿はそう考えるとクスッと声を漏らして小さく笑う。

「優駿さん、どうせなら背中だけでも流してあげます。」

突然、風呂場のドアが開いて優駿は思わず身体をビクつかせ、声のした方へと振り返ると笑顔の佐和子が着物の袖と袴の裾を上げて立っていた。

「ちょっ、何しに来たんですか!?俺一応裸なんですが・・・!?!」

優駿は佐和子の姿を見ると、素早くシャワーのよこに掛かっている1枚のタオルを取り出して、それを腰に巻きつける。

「どうしたって・・・あら?」

佐和子は優駿の背中の傷に気付き、それを一点張りに見つめる。

「その傷・・・」

「えっ・・・」

優駿は佐和子の言葉に対して何も答えることが出来なかった。
すると佐和子はいまだにシャワーを浴びっぱなしの優駿の方へと寄っていく。

そして優駿の背中に寄りつく。
優駿の背中にべったりくっ付いている佐和子はシャワーで少しずつ濡れていく。
優駿は背中に寄りそってくる佐和子にただ驚くばかりだった。

「・・・佐和子さん・・・??」

「痛そう・・・」

佐和子はそう呟くと優駿の背中の傷を指でなぞり、そこに口付ける。

「さ佐和子さん、一体何を・・・!!」

佐和子の行動に慌てる優駿をよそに佐和子は優駿の背中の傷を舌で舐め始める。
優駿は佐和子の舌の感覚で一瞬、背筋に電撃が走ったような感覚がする。

「佐和子さん、止めて下さい・・・」

優駿の静止も聞かずに佐和子は未だに優駿の傷を必死に舐める。
シャワーを止めるのも忘れており、優駿と佐和子の身体はより一層濡れていく。

「・・・・っ、佐和子さんっっ!!」

優駿は止める事を忘れていたシャワーを止め、身体を後ろに向かせると背中に縋り付いていた佐和子の肩を掴んで引き離す。
優駿に引き離された佐和子は一点に優駿を見つめる。

優駿を見るその瞳はどこか冷たかった。

「・・・佐和子さん、ほら、貴方もこんなに濡れてしまっています。使用人さんに拭くものを用意してもらってください。」

優駿の言葉に佐和子は顔を少し俯かせていた。

「・・・優駿さん」

佐和子は小さく口を開く。
風呂場から出ようとしていた優駿は、佐和子の小さな問いかけに顔を振り返らせる。

「・・・私のこと、愛してます・・・??」

佐和子は俯いた顔を上げて、優駿の瞳を真っ直ぐにみる。
佐和子の質問に優駿は驚いたものの、少し微笑んでみせる。

「・・・ええ」

一言そういうと優駿は風呂場から出て行き、ドアをパタンと閉める。

「・・・嘘つき」

風呂場に残され、着物ごと濡れてしまっている佐和子は怒りと狂気を孕んだ瞳で冷たく微笑んでいた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「・・・椿・・・??」

1人の青年が部屋の隅っこで座り込んでいる、着物が多少肌蹴ている少女に問いかける。
少女の唇の端には少し血が滲んでいた。

「・・・って・・・」

少女は何かを呟くが、その呟きが小さすぎて青年には聞こえなかった。

「もう、いいでしょう・・・帰ってよ!!!」

少女はせっきの呟きと違い、耳鳴りがしそうなほどの大きな声を上げる。
青年は少女に微笑むと、少女の隣に膝をついて、少女の耳元に唇を近づけていく。

「・・・また来るよ・・・」

青年は少女にそういい残して、椿が薫るこの部屋から去っていった。
1人部屋に残された少女は膝を抱え込み、顔を俯かせる。

「・・・優駿様・・・私を、助けてぇ・・・」

少女はそう言うと暫らく声を殺して泣いていた。







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01'28(Sat) 悲恋歌②―8
「・・・優駿様、失礼ですがもうお昼前ですよ・・・??」

少し高い声の女の呼びかけで優駿は重い瞼を少しずつ開いていく。
開けた優駿の瞳には白いフリルの付いたエプロンの制服を着用している使用人の姿が映し出された。

「・・・あれ、ここどこ・・・」

「おはよう御座います。ここは大広間のソファーの上に御座います。優駿様は昨晩からずっとここで横になられていたんですよ??」

使用人は優駿の寝ぼけように少しクスクスと声を漏らして笑う。
優駿は寝ぼけて少しボーっとする頭を抱える。

「優駿様。お疲れで寝ていたところを起こしてしまい申し訳ありませんが、今から清掃いたしますので少し立ち退いてもらっても宜しいですか??」

「それはすみませんでした・・・」

優駿は使用人に少し頭を下げると寝転がっていたソファーから立ち退く。
優駿に軽く頭を下げられた使用人は失礼します。と一言言うとソファーから立ち上がった優駿に深く頭を下げる。

「あっ、優駿様・・・シャワーでも浴びられたらどうでしょうか??」

大広間から出て行こうとしていた優駿に使用人は声を少し張り上げて優駿を呼び止める。
優駿は呼び止められた方を振り返ると使用人は満面の笑みを優駿に向けていた。

笑顔の使用人に優駿は笑顔を返す。

「・・・じゃぁそうさせていただきます」

「かしこまりました。」

優駿の微笑みと言葉に使用人は更にニコリと笑顔を見せた。

「そういえば佐和子さん、どこにいるんですか??」

「あら、佐和子様なら昨日も晩から優駿様の部屋から1歩も出ていませんわ。もはや優駿様のお部屋は佐和子様のもの同然になってしまられましたね。優駿様がここで寝付いてしまったから優駿様の部屋から何やら騒がしい物音も度々聞こえていましたし・・・」

使用人の言葉に優駿は少し黙り込んでしまった。
やはり昨日の事で怒っているのか・・・

「・・・使用人さん、俺、佐和子の様子を見に行ってきます。」

「では、その間にシャワールームの方を準備しております。」

「えぇ、有難う御座います。」

優駿はそう言うと大広間から2階の自分の方へと向かっていった。

使用人はどんどん遠退いていく優駿の姿が見えなくなるまで深々と一例していた。

優駿は大きなら螺旋階段を淡々と昇っていき、2階にある自分の前へと足を運ぶ。

いつも通り、佐和子が自分の部屋に居ると分かるとどうもドアを開くのを拒んでしまうのだが、今はそう躊躇していられなかった。
優駿は2度ほど自分の部屋の扉をノックするが、中からの返事はなかった。

仕方なくドアを開けた優駿は自分の部屋の中を見て愕然とする。

部屋に配置されているソファーやテーブル、椅子などが全てひっくり返されていて、
大きな窓のカーテンは見事なまでにビリビリに裂かれており、
部屋に飾っていた絵画や花瓶等が配置されていた場所とは違う場所に放り投げられて、花瓶にいたっては綺麗なほど割られていた。
ベッドの布団などはグチャグチャになっており、無様に引き千切られた枕からは羽毛が飛び出し、そこら中に飛び散っていた。

嵐が去った後のような部屋の荒れように優駿は大きく溜息を付く。
こんな光景は初めてのことではないだが、毎度佐和子の暴れように優駿も茫然と驚くしかなかった。

そして荒れた部屋の真ん中に独りポツンと座り込んでいる佐和子の方へと歩み寄っていく。

「・・・佐和子さん・・・」

「・・・」

優駿の問いかけに佐和子は拗ねた子供のようにポイッと顔を逸らす。
佐和子の態度に優駿はまた大きな溜息を吐く。

「・・・佐和子さん、怒ったからって物に当たればいいってものじゃないですよ?貴方はいいかもしれませんが、あとでここを掃除しに来る使用人さんたちが大変なんですよ・・・??」

「・・・優駿さんが悪いんでしょう・・・」

「・・・昨日の事怒ってるんでしょうか?あの時は俺も少し疲れてて・・・申し訳ないと思ってますが、何もこうする事はないでしょう??」

「・・・私、謝らない・・・」

「そうですか、まぁぼくも悪いと思ってますし許す許さないとか言えませんけど、ここはそこら中に花瓶の破片等が落ちてるんで危ないですよ?」

優駿はそう言うとさぁ、と佐和子に手を差し出す。
だが佐和子は、差し出された優駿の手を払いのけてしまう。
その代わり優駿にめい一杯両手を広げる。

「・・・抱っこ・・・」

「・・・また貴方は・・・子供ですか??」

「うん」

佐和子の言葉につい微笑を漏らしてしてしまうが、優駿の心は笑っていなかった。

「早く。危ないんでしょう?ここ」

「・・・はいはい・・・」

優駿は少し笑顔を引きつらせると、座り込んでいる佐和子の隣に膝をつくと、佐和子は瞬時に優駿の方に腕を回す。
優駿はしゃぁなしと言わんばかりに佐和子の膝の裏に右腕を回すとすくっと立ち上がる。

いわゆるお姫様抱っこだった。

そして少し重たい佐和子お姫様抱っこしながら優駿はとんでもなく荒れている部屋から出て行き、螺旋階段を下りていく。

「・・・優駿さん・・・」

優駿にお姫様抱っこをされている佐和子が優駿の顔を見つめる。

「・・・なんですか」

「私、昨日のことは一応許します。けど覚えておきます。これで貴方が私の誘いを断ったのは昨日で21回目です。」

「21回目ですか・・・」

佐和子の言葉に優駿は苦笑するしかなかった。

「あら、仲がよろしいんですね。」

お姫様抱っこして螺旋階段を下りてくる優駿を見た使用人は、なにやらニヤニヤした表情を向ける。
使用人に優駿は顔を少し引きつらせ、笑う。

「まぁ優駿様、そんなに顔を引きつらせちゃうと折角の美貌が崩れてしまわれますわよ??」

「・・・そんな事より、いつもの如く佐和子さんが僕の部屋を荒らしちゃったので片付けの方も頼めませんか??」

「あら、またですか・・・」

優駿は螺旋階段から1階の床に着くと、お姫様抱っこをしていた佐和子を降ろし、困り果てている使用人の顔をとぎまぎしながら見る。

「すみません・・・」

「言っとくけど、私は悪くありませんよ??」

佐和子は相変らず悪びれた様子もなく、お姫様抱っこを解放されてしまった後も優駿にべったりだった。

「・・・あぁなってしまったのも俺が一応原因ですし・・・」

「分かりました、他の使用人も呼んで早急に片付けるので優駿様はシャワーの用意が出来ましたのでそちらにお入りなさっていてください。」

使用人はそう言うと、優駿にまた一例し、廊下を小走りにいってしまった。

優駿は去っていく使用人の背中を見た後、隣にべったりの佐和子のほうを見る。

「・・・佐和子さんも帰られたらどうですか?女学校もあるんでしょう??」

優駿の言葉に佐和子は首を振る。

「いえ、もうお昼前だから今から行っても仕方ありませんわ。それより、優駿さんシャワーを浴びられるんですか??」

「えっ・・・えぇ・・・」

優駿は笑顔の佐和子に言葉を詰まらる。
大体次にくる言葉が予想できる・・・

「なら、一緒に入りませんか・・・??」


・・・やっぱり・・・

笑顔の佐和子に対して優駿は少し慌てた表情を見せた。







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01'27(Fri) 雨
雨が降る

私は独り孤独に傘もささない

雨が私の身体を濡らしていく

今まであった穢れた感情を洗い流して

悲しみで傷ついているその心を癒してくれる

瞳から流れ落ちてくる涙を隠してくれる

赤に染まった服の赤さえも落としてくれそう

雨が降る

身体に染み付いた愛おしかった人の血を洗い流してくれる
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01'27(Fri) 悲恋歌②―7
「いやぁー、なんか恐ろしいことになりそうだぞ」

一樹はそう言いながら可笑しそうにケラケラと笑う。
御苑は小さな鏡台の前に座りながらそんな一樹を冷たい瞳で見る。

「・・・そういう割には面白そうじゃない・・・」

「あれ?そう??」

御園は少し呆れた表情で一樹の姿をチラリと横目で見るも、すぐに鏡の方へと視線を映す。
一樹はなかなか構ってくれないのが少しつまらないなのか、そんな連れない御苑の近くまで寄ってくる。

「・・・っていうかさ、さっきから何鏡ばっか見てんの・・・??そんな覗き込まなくても御苑は充分美人じゃん」

「ちょ・・・!!思ってもないこと言わないでよ!!」

一樹が言った言葉に思わず御苑は頬を赤くさせてしまう。
そんな御苑の反応を一樹は楽しそうにニコニコ微笑んで見つめる。

「別に、本当のこと言っただけじゃん。女の顔立ちとか興味ないけど俺でもそう思うし・・・」

一樹の言うとおり御苑はこの遊郭で澪夜と並ぶ3大美女と呼ばれていた。
そのためか男からの指名が多く、言えば”売れっ子”状態だった。

「なっ・・・!!人をからかうもんじゃない!!!大体あんたが行き成り声もかけないで来たからでしょう!!」

御苑は一樹に向けていた顔をまた鏡の方へと向けると、未だにブチブチと文句を言っている。
一樹はそんな御園の反応を楽しんでいるかのように未だに笑顔を見せている。

「いやぁ、ビックリしたなぁ。だって俺はいってきた時、御苑他の男に抱かれてたじゃん。」

「・・・それを追い払っちゃったのはあんたでしょ!!ったく、お得意さんが減っちゃったらどうすんのよ!!」

「別にー、それに御苑には華族の俺という金目の男がいるからいいじゃん。」

一樹の一言に御苑はふーんと言葉を漏らし、邪険そうな顔をして一樹の代わりに鏡に映る自分を睨みつける。

「・・・そういえばさ、澪夜ちゃん・・・じゃなかった、ここじゃ椿ちゃんか・・・って遊女なんだよねぇー」

一樹は御苑の鏡台に肘を突いて御苑の顔を見る。

「はぁ?当たり前じゃない・・・それがどうしたの??」

「・・・いや、っていう事はさ、恋人の優駿以外の男にも身体あげなきゃいけないじゃん??苦労しないと思わない??」

一樹の言葉に御苑の表情は少し強張り、唇に紅を引こうとしていた手の動きまでもが自然に止まってしまう。

「折角相思相愛の仲になった2人だけどさ・・・優駿は何だかんだ言おうとまだまだ餓鬼だし、結構独占欲強いと思うし。だから澪夜ちゃんが他の男に抱かれるとなると居ても立っても居られないんじゃないか?」

「・・・でも今幸せそうだけど・・・??」

「2人の時は、だろ??あの2人きっと心の底では互いに辛いと思う。」

一樹はそう言うと畳の上にゴロンと横たわる。

「辛いのなら恋なんてしない方がいいのにね・・・」

御苑はそう言うと止まっていた手の動きを再開させて、唇に紅を引いていく。
先程とは打って変わって少し冷たい瞳を鏡に映しだしている

「でもいいんじゃない?障害がある方が燃え上がるっていうし、ようは相手への愛情の深さと精神力・忍耐力の強さとかじゃないの??」

一樹は御苑を見てニコニコと微笑むが、御苑は一樹と瞳を合わそうとしない。

「でも辛い思いしても止められないのは人間の性よね・・・特に遊女は恋愛感情なんか持つだけ持って、自分が苦しむだけなのに・・・そんなものじゃないわ・・・」

御苑はそう静かに口にする。
その言葉には棘があるかのように心を刺すように痛々しかった。


鏡に映った御苑の表情はとても哀しそうだった・・・







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01'26(Thu) 悲恋歌②―6
雰囲気超微エロスなんでご覧になりたい方だけ反転でドゾー(´・ω・`)つ

優駿が去っていった後、澪夜は6畳1間の畳の部屋に置かれている小さな鏡台の前に座り、身だしなみを整えていた。

・・・優駿様・・・

腰上まである色素の薄い細くて綺麗な髪を櫛で梳いている間も、澪夜の頭の中は愛おしい人の姿が思い浮かぶ。

澪夜は櫛で髪を梳く動きを止め、円形の鏡に映し出されている自分の姿を見つめる。

白くて小さな顔に綺麗にバランスよく配置されている二重の大きな瞳と高く通った鼻筋、ほのかに赤く色づいている唇。
そして所々赤い印が残されている白い首筋・・・

澪夜は首にある”愛し合った”印をそっと指で触れてみる。
触れたその印に微熱があるのを感じると、未だに優駿の感覚が残っている身体を包むように、そっと肩を抱きしめる。

「・・・優駿様・・・」

澪夜は少し微笑むと、目を瞑り、肩を抱いている手をさらに強める。

だけど澪夜には今噛み締めている愛している人と結ばれる幸せとは裏腹に小さくも重たい不安を隠していた。

・・・でも私は・・・

「・・・どうしたんだ?辛気臭い顔をして・・・」

思い詰める澪夜は突然聞こえた声の方向へと振り返る。
そこには長身の顔立ちが綺麗に整った成人くらいの男が澪夜の姿を見て微笑んでいた。

「・・・西園寺・・・さん・・・??」

「随分と久し振りだな・・・椿」

澪夜は青年を見ると大きな瞳を更に大きく開き、その表情はすぐに無表情に変わる。
 
「・・・どうしてここまで来たんですか??」

「そりゃ、他の遊女がここまで通してくれたんだよ」

「・・・そうですか・・・それで何のようですか??」

そう言うと澪夜は西園寺から目を逸らすように鏡台の鏡の方へと向き直し、少し着崩れた着物を直す。
西園寺は澪夜の言葉を聞いておかしそうに小さく笑う。

「フッ・・・何のようだと言われても、俺がココに来る理由は1つしかないだろう?」

西園寺は澪夜の部屋に入ってくると澪夜の横へと腰を下ろす。
澪夜は隣に座ってきた西園寺をちらりと横目で見るが、すぐに鏡の方へと瞳を映す。

「・・・どうやらお前は俺が嫌いらしいな・・・」

西園寺はそう言うと先程櫛で梳いたばかりの澪夜の髪を撫で、自分の口元へと持っていく。

「・・・ご存知なら・・・」

「あのガキには惚れ込んでいるらしいがな・・・」

澪夜が自分の髪を持っている西園寺の手を払いながら言葉を発しようとするも西園寺がそれを中断させる。
西園寺の言葉に澪夜は少し邪険そうな顔をする。

「相思相愛の仲だとか・・・?さっきも抱かれてたそうだな・・・」

西園寺はまたおかしそうに微笑する。

「・・・分かっているのならば早くここから出て行ってくださいませんか??」

「そんな事は関係ない・・・」

西園寺は不敵にそう言うと鏡に向かっていた澪夜を無理矢理に押し倒す。

「・・・どういうつもりですか・・・??私は先程貴方が仰ったとおり優駿様に抱かれたばかりです・・・なのに・・・」

「お前はこの遊郭に何年いるんだ?そこで何を身に付けたんだ??」

澪夜は自分の上に覆いかぶさっている西園寺の顔を早く解放しろと言わんばかりにきつく睨みつける。
だがその睨みも西園寺には通用しない。

「・・・どいてくださいませ・・・」

「・・・お前は遊女だ、男に抱かれることが仕事だろう??男に抱かれていることで生きていられるんだろう??」

澪夜はその言葉に絶句する。

「お前は所詮遊女だ。1人の男に想いを寄せようが、その男と恋人同士になろうが、その男に抱かれて幸せな気分に浮かれていようが・・・」

「・・・いや、言わないで・・・」

西園寺は鋭い眼差しで澪夜の瞳を捕らえ、言葉を続ける。
澪夜はこの先、発しようとされる西園寺の言葉を案じているのか、拒むように首を振る。

「他の男に抱かれなければならない・・・それが仕事であって、そうする事でしか生きられない、それが唯一お前の生きる存在意義なんだろう??」

「いやっ・・・言わないで・・・」

そんな事澪夜にも分かっていた。
優駿に愛される幸せの裏でいつも潜んでいた小さくとも重い不安。
優駿と時を過ごすうちに忘れるが、優駿が去り、独りになればいつも甦る苦しみ。

それは”遊女”と言う名の蟠りだった。

優駿を愛しているからこそ、この身体は優駿だけに捧げたいと願った。
優駿を愛しているからこそ、他の男には抱かれたくない。
あの人を真剣に愛しているからこそ、遊女という自分の存在を憎み、怨んだ。

全て理解しきっていたことだった・・・

「そうだろう・・・澪夜??」

「・・・嫌・・・だ・・・やめて・・・もう考えたくない・・・」

「じゃぁ何も考えられなくしてやるよ・・・」

西園寺はそう言うと、自分の身体の下で軽い錯乱状態にある澪夜を見て不敵に微笑むと澪夜の首筋に唇を這わせる。

澪夜の大きな瞳から一筋の涙が頬を伝っていた。








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01'25(Wed) 悲恋歌②―5
優駿は重い足取りで自分の部屋へと向かい、部屋の前へと辿り着く。

優駿はドアノブに手をかけようとするも、少し思い留まってドアノブまであと数センチという所で手が止まってしまった。

この中にはきっと・・・

そう思うとこの部屋に入るのを自然と拒んでしまうのだが、優駿は少し重たく感じる手をドアノブに手をかけ、静かに扉を開く。

「・・・あら、優駿さんおかえりなさい」

「・・・えぇ、待っていてくださったそうで申し訳ありませんでした・・・」

部屋の扉を開いた優駿の大きな瞳に飛び込んだのは広い部屋に堂々と置かれたソファーの上に座っている佐和子だった。

優駿は部屋に入っていくと着ていたスーツの上着を部屋の隅っこに置かれている椅子にかけ、締めていたネクタイを少しだけ緩める。

「そうですよ、こんなにも待たせて・・・まぁ結果的に帰ってこられたからいいですよ」

佐和子はそう言うと自分の座っている隣の開いているところをポンポンと叩き、笑顔で優駿を見る。
優駿は少し溜息を吐いて佐和子の隣へと座り込む。

「・・・あれ?」

「・・・どうしたんですか??」

「いえ、なんでもないです・・・」

佐和子は優駿が座った瞬間に感じた椿の花の薫りに少し疑問を寄せる。

「そういえば優駿さんどこへ行っていたんですか??」

佐和子の口から出た言葉に優駿は少し焦るが、それを隠すかのように佐和子に作り物の笑顔を向ける。

「いえ、今日はちょっと行く所があったのでそこへ行っていただけですよ」

「・・・本当ですの?」

優駿の答えに満足できていないのか、佐和子は優駿の綺麗な顔をマジマジと見つめる。
優駿は少しずつ近づいてくる佐和子の色白い傷1つない顔に動じず、未だに偽りの笑顔を向けていた。

「・・・僕が貴方に嘘付いてどうするんですか・・・」

その言葉に優駿に近づけていた佐和子の顔の表情が少し変わる。

「なら優駿さんはいままで私に嘘付いたことはありませんし付きもしませんよね?」

「はい」

優駿はそう答えるも、その答えそのものが”嘘”だった。

「だったら、優駿さんは私を愛していますか??」

優駿は佐和子の言葉に大きな瞳を少し丸くさせる。

「・・・はい・・・」

本当は佐和子など愛してはいない。
優駿が愛しているのはただ1人―澪夜だけだった。

だけど本当のことを言える筈もなく、また仮初の笑顔を見せながら嘘をつく。

「・・・そう・・・なら・・・」

佐和子はそう言って真剣な面持ちで優駿を見つめていると、優駿を今座っているソファーの上へと押し倒すと、優駿の身体の上に乗る。

「・・・佐和子さん?」

優駿は自分を押し倒している佐和子を見る。
しかし、こんな状況にあっても優駿は焦る様子も混乱している様子も見せなかった。

「私を愛しているのなら今日こそ私を抱いてくれません??」

佐和子はゆっくりと微笑み、優駿の綺麗な頬を撫で、優駿の少し色づいた唇を指で触れる。

「・・・佐和子さん何を焦っているんですか?どうせ俺達は結婚するんですよ?今じゃなくても・・・」

「いずれ結婚するから早く優駿さんに私の貞操を奪って欲しいんですけど・・・??」

佐和子は不敵に優駿に微笑みかける。

そうしているうちにも、佐和子の顔がまた優駿に近づいてきて優駿と佐和子の唇がもう少しで触れ合いそうになる・・・

というところで優駿は佐和子の口元を手を覆い、にっこり微笑むと今まで横たわされていた身体を起き上がらせると佐和子の口元を覆っていた手を離す。

「・・・なっ、優駿さん!?」

「・・・やっぱりやめませんか??」

優駿は佐和子から瞳を反らして小さく溜息を吐く。

「でもどうして・・・!私のこと愛してくれているんでしょう??なら何故・・・」

「すみません、今はそういう気分じゃないんですよ」

優駿はそう言うと上に乗ってきている佐和子にどいてもらってソファーから立ち上がると背伸びする。

今は澪夜だけを一途に愛し、佐和子とは肉体関係を持ちたくないのも事実だが、何よりもさっき愛し合ってきた澪夜の感触が未だに身体に残っており、それを他の女との行為で打ち消したくなかった。

「嘘!私の他に女がいるんでしょ!だからずっと私を抱いてくれないんでしょう!!」

佐和子の言葉に優駿の動きが止まる。

「分かってるわよ・・・さっきも感じた椿の薫り・・・女と一緒にいたんでしょう・・・??」

佐和子は立ち止まっている優駿の姿を瞳を逸らさずに睨みつけていた。

「どうしてよ・・・私は優駿さんをこんなにも愛してるのに・・・貴方はいつも私を見てくれない・・・」

「・・・」

優駿は佐和子の言葉を何も言わずにただ黙って聞いて、そのまま自分の部屋から出て行ってしまった。

「・・・うっ、ひくっ・・・どうして行くのよ・・・こうなったら絶対許さないんだから・・・!!」

優駿が去った後の部屋からは佐和子のヒステリックな叫びにも似たような泣き声が響き渡っていた。







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01'24(Tue) 悲恋歌②―4
優駿は自分の家の前へと辿り着く。

自分の家ながら、何時見ても大きいものだ・・・

優駿は目の前の大きな洋館を見つめながら小さく溜息を吐いた。
優駿は玄関先まで歩みよって行き、大きな扉のドアノブに手をかけようとした時、扉が勝手に開きだした。
優駿は一体何事か、と瞳を大きくしていると扉の向こうから一樹が顔を出した。

「おぉ、優駿!今お帰りか!?!待ってたぞ」

「はい・・・それより一樹さんはどうしてこんな時間までここに・・・」

優駿はそう言うと月が浮かび上がっている闇色の空の遠くの方を見る。
優駿の言葉に一樹は顔をニヤニヤとさせて、優駿の顔を見る。

「そういうお前こそさっきまで何してたんだよー」

「・・・」

優駿は少し邪険な顔をして一樹を見る。
これは、優駿が答えなくともすでに優駿が今まで何をしていたのか確信している顔だった。

「あーぁ、そんなことしてなんて優駿も罪な少年だー。君を愛して止まない婚約者が健気に君の帰りを待っていたというのに・・・俺を道連れにして」

「え・・・」

一樹の言葉に優駿は大きな瞳を丸くさせる。

「佐和子が来てるんですか・・・??」

「あぁ、ずーーっと前から優駿の帰りを待ち続けてたぞ。それで俺もお前が帰ってくるまであの我侭娘に付き合わされててこんな時間になったわけ。」

「・・・そうですか・・・・それは申し訳ないことを・・・」

「いや、俺は別に良いんだけどさ、佐和子ちゃんがなぁー」

一樹の少し意味深な言葉に優駿は少し顔を顰める。

「あいつさ優駿に女ができたんじゃないか。ってかなり不安がってたぜ?」

「・・・」

「まぁ、俺は優駿とあの子の恋路を反対したりはしねぇけど佐和子ちゃんには気をつけろよ・・・??」

その後に続けられた一樹の言葉に優駿は更に顔を顰める。

「佐和子にもし、お前等のことバレたら愛しいあの子、ボロボロになっちまうぞ??」

「・・・分かってます。澪夜はちゃんと僕が守ります・・・」

一樹はすっかり暗い顔になってしまっている優駿の頭を数回グシャグシャと少し強引に撫でると優駿の耳元に自分の顔を少し近づけた。

「・・・けど、まぁ、そうできるといいな・・・じゃぁ、俺もう帰るわ。」

一樹はそう言うと優駿にヒラヒラと手を振ってその場を立ち去っていく。

優駿は段々と遠ざかっていく一樹の後姿を黙って見つめていた。

『佐和子なら澪夜ちゃんを殺しかねないぜ??』

優駿は密かに去り際に耳元で小さく残された一樹の言葉頭の中で響いていた。






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01'16(Mon) 悲恋歌②―3
「・・・ん・・・」

窓から差し込む月の光がやけに眩しく、どこか淡かった。

澪夜は重たい瞼をゆっくりと開き大きな黒い瞳を露にし、ぼやけている目の焦点を合わせながらゆっくりと上体を起こす。

「・・・あ、澪夜ごめん起こした??」

「・・・優駿様・・・」

視界がはっきりとした澪夜は大きな瞳に愛おしい恋人が映っていた。
優駿は裸体の澪夜とは違い、既に着衣を身に付けておりカッターシャツの襟にネクタイを結んでいるところだった。

「いえ、起されたなど滅相もございません・・・」

「・・・そう・・・よかった。はい、澪夜の着物・・・」

「あっ、申し訳ございません」

布団で自分の胸元を隠していた澪夜は、優駿から自分が脱ぎ捨てた着物を渡されると優駿に一礼する。
そんな澪夜に優駿は少し微笑する。

「?優駿様、どうなかされましたか??」

「・・・いや、ゴメン。澪夜ってなんでいつもそうかしこまってるのかなーって思って・・・いいんだよ、敬語なんか使わなくて」

「あっ・・・すみません、つい癖で使っちゃうんです」

「ふーん・・・そうなのか・・・癖か・・・澪夜はそういう環境で育ったのか??」

その瞬間澪夜はハッとした顔を見せ、少し黙り込んでしまう。

『お父様ー、お母様ー!!見てください、これ、澪夜が書いたんです!!どうでしょうか??』

『フフ、澪夜はまだ幼いのに、字がとてもお上手なのね。』

『当たり前だろ?澪夜は俺とお前の子にして神宮家の跡取りだから優秀に決まっている!!』

『まぁ、えばっちゃって大人げのないお父様だこと。澪夜、この丁寧な字でお母様の名を書いて頂きたいわ』

『はい、お母様!!澪夜、お母様のためにもっともっとお勉強いたします!!』

『期待していますわよ、澪夜』

『澪夜、お父様にも頼むぞ!』

甦る楽しかった思い出。
何もかもが新鮮で楽しくて笑い合えていたあの頃。
だけど思い出せば切なくなる。
懐かしいと思えば思うほどあの頃がどんがけ幸せだったか・・・そう思うだけで心が虚しくなっていく。

頭の中でそんな事を思っていると澪夜は表情を固まらせて、塞ぎこんでしまった。

「・・・澪夜??」

優駿は澪夜の近くによっていき、塞ぎこんでしまっている顔を覗こうとすると、塞ぎこんでいた澪夜が優駿の方に頭を乗せる。

「・・・優駿様・・・」

「どうしたんだ・・・??」

優駿は行き成り自分の肩に頭を乗せにきた澪夜の行動に驚きもせず、澪夜の頭を優しく撫でる。
澪夜は頭を優駿の肩に乗せていただけだったが、頭を撫でてくれる優駿の行動に何を思ったのか、ぴったりと身体を寄せる。

「・・・これは夢ではありませんよね・・・??」

「・・・??」

「何度も優駿様に抱かれて、何度もこのような状況下で目を覚ましてきましたが、私はいつも不安だったんです・・・」

「・・・」

「こんなのは夢じゃないでしょうか、って・・・あの人は優駿様じゃなくて私が見る幻覚じゃないのでしょうか、って・・・怖いくらい感じる心を満たす幸せは全部空虚な妄想じゃないかって・・・」

「・・・澪夜?」

「でも、その度に感じるんです。あぁこれは夢じゃない、確かに優駿様なんだ、私は本当に幸せなんだ、もう1度幸せになって良いんだ、って・・・」

そういい続ける澪夜の瞳には涙が溜まり始めていた。

「私は今、優駿様と結ばれて幸せです。このような幸せを手放したくない、一生続けばいいと願うのは我侭でしょうか・・・??」

澪夜は濡れた瞳で優駿を見つめる。
優駿はそんな澪夜の白く、小さな身体を抱きしめる。

「僕も・・・一生澪夜を手放さない・・・澪夜をもっと幸せにしたい・・・」

「・・・ぅっ・・・優駿、様・・・」

澪夜は優駿の言葉にとうとう涙を流してしまった。
優駿はそんな澪夜に優しく微笑むと彼女を強く抱きしめ、口付けた。

―――――――

優駿は暗くなった夜道を歩いていた。

『何度も優駿様に抱かれて、何度もこのような状況下で目を覚ましてきましたが、私はいつも不安だったんです・・・』

『こんなのは夢じゃないでしょうか、って・・・あの人は優駿様じゃなくて私が見る幻覚じゃないのでしょうか、って・・・怖いくらい感じる心を満たす幸せは全部空虚な妄想じゃないかって・・・』

『でも、その度に感じるんです。あぁこれは夢じゃない、確かに優駿様なんだ、私は本当に幸せなんだ、もう1度幸せになって良いんだ、って・・・』

『私は今、優駿様と結ばれて幸せです。このような幸せを手放したくない、一生続けばいいと願うのは我侭でしょうか・・・??』

優駿は先程澪夜の言っていた言葉を思い出す。
その度に自分に色んな感情が芽生え、湧きあがってくる。

嬉しさと幸せと大きな不安・・・

澪夜の言葉には重みがあった。

澪夜は何かを背負っている。
小さな彼女がそれを背負うのには辛くて、苦しいのだろう
だからこそあんなに重たかったのだろう・・・
自分にはそんな背負っているものに苦しんでいる、誰よりも愛している哀しい少女を自分の手で幸せにできるのだろうか・・・

『僕も・・・一生澪夜を手放さない・・・澪夜をもっと幸せにしたい・・・』

その言葉や想いは、紛れもない真実であって偽りなどない。
だけど優駿にはその自信がなかった。

・・・だけど・・・
あの時、見せた澪夜の涙を見た優駿は、きっとそれができるのは自分しかいない、澪夜は自分を望んでいるんだろうと確信した。

”澪夜は僕が必ず守るんだ・・・”



その想いがまだ少年の自分には、あまりにも無力だったということを後に気付かされるなどとはこの時優駿も気付いていなかった・・・






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01'15(Sun) 決意
私はもう逃げないって決めたの

ちゃんと目の前にある不安と高鳴る感情と戦う決意をしたの

もうこれ以上逃げない

もうこれ以上迷わない

もうこれ以上恐れない

もうこれ以上隠さない

隠したくない

結果はどうなろうときっと後悔はしない

震える手を強く握り締めて

ちゃんと前を見据えて・・・

「好きです!!」

貴方にそう告げるの・・・
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01'14(Sat) 悲恋歌②―2
日も暮れ空は闇に染まり、丸い月だけが闇の空に浮かび上がっていた。

「・・・もう夜だしさ、俺もそろそろ帰りたいんだけど・・・??」

「待って下さいな、優駿さんがまだ帰ってきていません」

「・・・あ、そうでしたね・・・」

一樹は大きな溜息を吐きながらちらりと佐和子を見る。
佐和子は玄関のドアを凝視していた。

優駿の帰りを心待ちに待っているんだろう・・・

一樹はそんな佐和子を健気に思いつつも面白くはなかった。

佐和子の頼みごとで、あれからずっと優駿が帰ってくるまで一樹も一緒に螺旋階段に座らせられて優駿の帰宅を待たされている。
特に佐和子と話すわけでもなく、2人の間にはしんとした静寂が一応楽しい雰囲気が好きな一樹にとってはとても退屈で今すぐにでも抜け出したかった。

「・・・ねぇ一樹兄さん・・・」

佐和子の発した言葉に一樹は一瞬身体をびくつかせてしまう。

「なっ・・・なんでしょう・・・」

一樹はとぎまぎしながらも佐和子の顔を瞳に映し出す。
一樹の瞳に映る佐和子は暗い表情で俯いていた。

「・・・??どうしたんだ??」

一樹はそんな佐和子の様子に内心焦りながら心配する。
一樹の言葉に佐和子はスッと顔を上げる。

「・・・一樹兄さん・・・もしかしたら優駿さんは他の女の人のところに行っているんでしょうか??」

佐和子の言葉に一樹の胸が今までにない大きな音で鳴った。

「私に愛想つかせて他の女の人のところに行ったんじゃ・・・」

「いや、そんなんじゃ・・・ないと・・・思う・・・」

一樹は佐和子の言葉をあえて否定するも佐和子の言っていること紛れもない真実だった。
確かに優駿は佐和子を心の中で否定し続けていて、澪夜を心の底から愛視しているのが事実。

そして多分、今ごろ優駿は澪夜と・・・

一樹は真剣に優駿のことを想っている佐和子を騙しているようで少し心が重く感じた。

「そんなだったら私は・・・どうすればいいんでしょう・・・」

「いや、優駿に限ってそれはないと思・・・」

「あるんです!!」

一樹が言葉をまともに聞かず佐和子はこの洋館に響くような大声を出す。
佐和子の発作的な言葉に一樹も驚くしかなかった。

「あるんです・・・私、見たことあるんです・・・一樹さんが他の女の人を・・・」

佐和子はそう言うと頭を両手で抱えた。

「あの時の私を見る優駿さんの瞳が冷たくて・・・怖くて・・・信じられなくて・・・そんな瞳で見られる自分が虚しくなっていって・・・」

思い出すだけでも頭が痛くなるあの時の優駿・・・

『・・・どうしたんですか?こんな僕を見て幻滅でもしましたか??』

あの時のことは今でも鮮明に佐和子の頭の中に記憶されていた。
忘れたくても忘れられない。
忘れようとしても頭にこびり付いて忘れられない。

佐和子は頭でそんなことを頭で廻らせると、目を大きく開いて少し身体を震えさす。
一樹はそんな佐和子を唯見ていることしかできなかった。

「そんなだったら私・・・」

佐和子がそう言うと震えを抑えるように身体を両手を抱えて真っ直ぐ前を見る。

「その女がどうなろうが、殺してでも優駿さんを私のものにするわ・・・」

――あの時の女のようにしちゃうかも・・・

そう言った佐和子の瞳には微かな狂気が潜んでいた。
その表情は少し怒りを現している様にも喜んでいる様にも見えた。

一樹はそんな佐和子に少なからず恐怖を覚えた。






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01'13(Fri) 赤い月
月がやけに赤い夜

俺は夜空に浮かぶ赤い月を静かに眺めていた

物音何1つしない、するとすれば木が風に揺れている音だけだった

夜風にあたり静寂に瞳を瞑っていると部屋のドアが開く音がした

そこには彼女がいた

「・・・気持ちよさそうね・・・」

「・・・あぁ、風邪が少し冷たくて心地良いよ」

「・・・そう・・・でも1人でそんなことしてても寂しくないの・・・??」

「・・・いや、1人というのも悪くはない」

「・・・そう・・・じゃぁ私と正反対ね・・・貴方は自分で1人を望む、私は自分では1人を望まない」

「・・・あぁ」

「1人は寂しくて悲しくて嫌いなの」

「・・・あぁ」

「だから1人は嫌いなの・・・」

「・・・あぁ」

「それなのに貴方は私を捨てたの・・・だから私は1人になっちゃったの」

「・・・あぁ」

「だから私は貴方を許さないの・・・」

「・・・あぁ」

「だから私は貴方が1番憎いの・・・」

「・・・あぁ」

「だから死んでほしいの・・・」

「・・・あぁ」

「だから私が殺してあげるの・・・」

彼女はそう言うと血を浴びた顔に切なげな表情を浮かべるとそれはやがて笑顔に変わり
後ろで組んでいた手を前に出し、小さな血まみれの手には包丁が握られていた

「・・・あぁ、いいよ」

―――それでお前が救われるのなら・・・

俺が笑顔で答えると、彼女は冷たく微笑み俺に向かって走ってきて、手に持っているその包丁で俺を貫いた

俺の血を浴びた彼女は嬉しそうに微笑んでいた

これが俺が見たかった彼女の表情・・・

心の底から込み上げる喜びに対する微笑み・・・

お前がこうすることで喜べるなら俺は喜んで受け入れよう

例え何が犠牲になろうと、俺がどうなろうとお前が良ければそれで充分だ

だけど、せめて俺が彼女の姿を映し出せなくなる前に最後に言わせてほしい言葉があった

「・・・愛・・・して、る・・・」

呼吸さえも一生懸命な俺は、震える手を彼女の頬にあてると彼女の顔を引き寄せて深く、刻み付けるように口付ける

・・・これでいいんだ・・・

「・・・さよなら・・・」

俺が最後に見たのは彼女の未だに止まぬ微笑と一筋に流れていく今までに見たことのない綺麗な涙だった



赤い月が静かに見守るように俺達を照らしていた・・・
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01'11(Wed) 凍える寒さ
貴方が隣にいてくれるだけで私は温かかった

貴方がいるだけで私の心は満たされていた

2人でつまらない話しを話し合って微笑みあって

それだけで寒かった季節も乗り越えられた

だけど今は違う

私の隣にはもう貴方の存在はなくて

私の心に大きく穴が開いてしまって

私はいつも寒い想いをして

いつも凍えている

季節がどんなに巡ろうと

私の心はいつも寒い風が吹いてる

貴方がいないという孤独感で私は凍えている

ねぇ

こんなに寒くて凍えそうになっている私を温めて?

震える身体を温かく包んで?

私を温めてくれるのは他の誰でもなく貴方だけなの

私はいつでも待ってるから・・・

貴方が来ない事を知っていてもずっと震えながら・・・
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01'10(Tue) 甘美な拘束
エロイです。注意してみてください
そしてスミマセンm(_)m"


それはまだ大人じゃない僕は未だに抜け出せない

1人暗闇の中でにいる僕は小さく膝を抱えている

そこに彼女がやってきた

彼女は小さな僕を見て微笑む

僕は彼女の微笑に少し恐怖を感じる

そして彼女がいつものように耳元で囁く

彼女が命じるままに

僕は彼女の元へと寄り添い

唇を塞ぎ甘く深く口付けて

その白い身体に触れ

彼女の零れる甘い吐息を熱く感じて

熱く濡らし声を喘がせて

苦痛を与えながら激しく乱し高潮させる

全ては彼女が強く望む事

彼女が命じるままに僕は彼女を甘い世界へと誘う

僕は彼女の意思でないと自分自身では何もできない

僕が自由を求めることは許されていない

いつまでこの拘束が続くんだろう

僕はもう疲れたよ・・・

だけどまだ大人じゃない僕は甘美な拘束に溺れて抜け出せない






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⇒ 追記
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01'10(Tue) 想い
どうして貴方はそんな優しい瞳であの人を見るの??

どうして貴方は優しくあの人の髪を撫でるの??

どうしてあの人の耳元で優しく囁くの??

どうしてあの人と見詰め合って微笑みあうの??

どうしてそれが私じゃないの??

私がそう嘆いても貴方は少しも気付いてくれない

貴方はあの人といることが幸せすぎて周りが見えないのね??

貴方はあの人と幸せそうに微笑みあって

私はそれが悲しくてこんなに涙を流している

どうしてこんなに悲しい想いをするの?

どうしてこんなに胸の痛い思いをしなきゃいけないの?

どうして貴方を好きになったの?

どうして貴方じゃなきゃいけなかったのだろう・・・

それは私にも分からない

ただ、ほんの少しでも貴方の隣にいれることが私にとっての幸せだった

それだけは分かってるの

その後の悲しい想いとの引き換えに感じれる幸せもあったってこと・・・






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01'09(Mon) 約束
・・・じゃぁ約束

と言って指きりしたけど貴方は守ってはくれなかった

どうして?

指きり拳万、嘘付いたら針千本飲ます、指切った

私と貴方が約束を守れるように交わした指切りも

意味なく破られた

嘘ついたら本当に針千本飲むんだよ?

本当に飲ますよ??

だけど今の貴方に針なんて飲ますこともできないし

約束を破られた私の悲しみさえ伝えられない

どうして私を1人にしたの??

どうして約束破って1人でいってしまったの??

どうして貴方は眠っているの??

そう問いかけても

冷たくなった貴方は何も応えてはくれない

”私達はお互い2人で1つなんだから勝手にいなくなったらだめだよ?

どんな時も私達はいつも一緒”

その約束は貴方にあっけなく破られてしまった

貴方は約束を破っても

私はその約束を果たしたい

だって、愛おしい貴方と交わした大切な約束だから・・・

だから・・・

「私も逝くから待っててね」

私は針千本なんて飲みたくないもの・・・






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01'08(Sun) 手の温もり
2人して離れないようにして繋いでいた手

繋いだ手から感じる貴方の体温が心地よかった

このままずっとこうしていられたら・・・

と思うのはわたしだけ??

ここで2人の分かれ道がきた

そして2人手を

離した

「「さよなら」」

手を離した瞬間、2人同じ言葉が重なって静かに微笑んだ

1人ぼっちになった掌がやけに寂しくて冷たい

頬を伝う涙さえも冷たかった

まだこの手には貴方の手の温もりが残っている

もう1度・・・

と、貴方の手を求めて震え始めた

だけど1度離した手を繋ぎなおすことは難しいの

だからこのまま「さよなら」

もう貴方に会うこともないし

手の暖かさも感じることはないだろうけど

私は貴方の今も残る手の温もりは忘れない

「さよなら・・・」

それは寒い冬のことだった






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01'08(Sun) 悲恋歌―優駿編
この話はほんまエロイです!!年齢制限はナッシングですが・・・
しかもネタバレ気味ですし、話しが著しく意味不明だと思います!
この話よんでも私をさげすんだ目で見ないと言える勇敢な方は反転してご覧になってください!!
毎度スミマセンスミマセンスミマセンスミマセンスミマs(ry

僕の人生はなんだろう・・・

父という存在に縛り付けられるだけの人生??

独り心に孤独を抱える人生??

別にそうだって良いんだ

どうせ僕は独りなんだ・・・

どうせ自分の意思では生きていけないんだ・・・

それなら、周りがどうなろうと、世界がどうなろうと

僕には関係ない・・・

僕は孤独なんだ・・・

僕は宮嬢という上流華族の家に生まれた。
器量のいい父と母に恵まれていてとても幸せだった。

父はどこか厳しい所もあったけど、格好良くて、優しくて、僕の憧れたっだ。
母はいつも優しく接してくれて温かくて、美しくて、まるで聖母のような人だった。
間もなくして弟にだって恵まれた。
そうやって家族4人で幸せに微笑みあって暮らしていた。

だけど幸せは長くは続かなかった・・・

僕が6歳になると母は流行り病―結核で亡くなって、
弟も母が亡くなった1ヵ月後に事故で亡くなった。

僕と父は一瞬にして2人もの最愛の人を亡くしてしまった。
どうして2人が・・・
もちろん悲しかった、悔しかった。
幼かった僕は涙が枯れるほどまでにも泣いた。

2人がいなくなってしまって父は人が変わったかのように冷たくなった。

僕の幼かった頃の優しさは何処にもなく、
人を人でないかのような冷たい瞳で見るようになってしまった。

父は僕に英才教育を受けさせるようになった。
嫌がる僕にいつもこの言葉を言った。

「優駿、これはお前を考えての事だ。お前を愛しているからお前に立派になってほしいのだよ・・・」

僕はこんな言葉信じてはいなかったけど、この人がそう言うのなら・・・
そうして父の言いなりになっていた。

そうしているうちにも僕は”父の言いなり”という存在が嫌になってきた。
だけど、父に逆らえるわけもなく、僕は未だに言いなりのままだった。
それが自分自身を追い込んで行っていた。

そして僕が13歳のとき、将来の妻まで決められてしまった。
その時僕は、この人の言いつけからは逃れられない。とはっきり理解した。

その頃から僕は、父の言いつけや英才教育で少し精神的苦痛を負っていた。
ましてや、自分の将来まであの人の手の中だと思うと気分が悪くなる。

僕はいつの間にか父を父とは思わないようになってしまった。
父とは呼ばなくなり、”貴方”と呼ぶようになり始めた。
無駄だ。と諦めながらもそれが僕の小さな必死の抵抗だった。

そしてそう思い始めた暫らくしたある日・・・

「ねぇ優駿君、貴方最近なんか嫌な事でもあったの??」

「・・・いえ、別になんでも・・・」

「嘘、だって貴方の可愛い顔が少し疲れきってるもの。だから私が折角教えてあげてる勉強だってろくに聞かないんでしょう??」

「・・・まぁ確かに疲れきってはいますが先生の気にすることでは・・・」

「ふーん・・・でもね、優駿君、貴方がそうだと先生も困るの。だからイイコトしてストレス発散しちゃいましょうか??私が教えてあげるから・・・」

それは甘いささやかな誘惑だった。
僕の家庭教師だった女性が僕を誘い込んできた。
そして子供だった僕もその誘いにのった。

そうやって僕は初めて知った。
女の人の男に対する本能。
触れるとでてくる甘く熱い吐息。
身体から感じる心地よさ。
そこから来る快楽。
僕は身体を重ねる事で味わえる快感に溺れていた。

「っ先生、今日も可愛いですね・・・」

「あぁっ、もうだめ・・・優駿君が・・・ほしっい・・・」

「・・・いいよ、僕そういう素直な先生が好きですよ・・・?」

先生とは幾度も貪り求め合ったけど、交際とまではいかず、僕がストレスなど、佐和子さんの事で苛々が募れば、ストレス発散という形で先生の身体を求めた。
先生も僕の身体を求めていた。

先生は「私達は友達以上恋人未満。身体だけの関係よ」といつも僕の耳元で囁いていた。
僕は決して先生に愛情など抱いていなかったから都合がよかった。

そうやって、いつものように先生を抱こうとしていると、たまたま佐和子さんが偶然僕等の行為を目撃してしまった。
一瞬だけ焦ってはみたものの、返ってこの方が向こうも僕の事を諦めてくれるかも知れない。
僕はそう思っていた。

だけど、現実はそうはいかなかった。
佐和子さんは僕の部屋にあった花瓶で先生の頭を何度も何度も殴りつけた。

佐和子さんの鬼のような形相、先生の叫ぶような悲鳴。
この時僕は恐怖を覚えた。
佐和子さんにではなく、自分のせいで誰かが悲鳴を上げるほど傷ついている事。
僕はただ、自分の非力を嘆いた。

その後、僕はできるだけ佐和子さんのそばについていてあげるようにした。
佐和子さんはその事を喜んでいたが、僕は心のどこかで常に佐和子さんから逃げていた。
先生はアレ以来、僕の前から姿を現さなかった。
それが良かったのかも知れない。

僕はまた自分が自分を追い込む人生を歩んでいた。
人生に冷め切っていた。

だけど、僕は冷め切った人生に光を差し込んでくれる存在を見つけた。

それを2度と離しやしない。

またああいう事になろうと僕が守ってみせる。

君は僕の光だから・・・
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01'06(Fri) 悲恋歌―佐和子編
この話はほんまエロイです!!年齢制限はナッシングですが・・・
しかもネタバレ気味ですし、話しが著しく意味不明だと思います!
この話よんでも私をさげすんだ目で見ないと言える勇敢な方は反転してご覧になってください!!
色々とスミマセンスミマセンスミマセンスミマセンスミマs(ry

私は今とても幸せよ??

きっと世界中の誰よりもそう感じているんじゃないかしら??

それは自意識過剰すぎるかしら??

でもそれでいいの・・・

私は本当に幸せなんだから・・・

――もしあの状況が続いていたのならの話しだけど

私は華族の西之谷家の令嬢で昔から裕福で手に入らないものなんて何1つなかったわ。
地位も、名誉も、金も昔から当然のように手にあって、困った事なんてなかったわ。
「佐和子」と優しく読んでくれる誇り高い父と母と兄だって居てくれる。

怖いほど幸せだったのよ?
幸せすぎて怖かったわ。
できるなら私の幸せを皆に別けてあげたいくらい。
でもそれができないのが少し残念。

やっぱり豊かな人は豊かで、貧しい人は貧しいだけ。
せめてその貧しさから幸せを見つけてくれるといいわ。
私は私で豊かな生活の中で何でも手に入る幸せを感じ続けるから。

でも、世の中手に入れるには難しいものもあるんだって初めて知った時は少し残念だったわ。

あれは当時13歳だった頃、お父様が交友のある知人の人を家に招いた時、その人はやってきたの。

私と同じ歳の13歳だった宮嬢優駿・・・

私は前々からその人の評判を聞いていたわ。
どうも、異国の人と邦人の孫で、とても容姿端麗で優秀で物腰がよくてとても優しい方で、女子からの人気は絶大だとか・・・

案の定、私はその人・・・優駿さんの容姿に魅入ってしまい、すぐに気に入った。

私は積極的に優駿さんと仲を深めようとしたけど、あの人はどこか遠慮深く、私を避けていた。
それから何回か私は優駿さんと会ったけど一向に仲は深まらなかった。

だけどやっぱり私の手に入らないものなんてなかったわ。

「佐和子、どうだお前ももう14歳になっただろう、将来の伴侶を決めては見ないか??」

「お言葉ですが、お父様・・・私には想っている人が居ます・・・」

「宮嬢の優駿君だろう??」

「何故それを・・・??」

「ハハッ、お前の態度を見ていると誰でも分かるさ。その将来の伴侶というのが、その優駿君なんだか・・・どうかな??」

「えっ、本当ですか?お父様!?!」

「・・・あぁ、報われないお前のために婚約を結ばせてやったよ」

あの時に私には手に入らないものはないと確信した。
お父様には重々感謝しているわ。
私は好きな人までも手に入って幸せだった。

だけど、私の考えは少し甘かったのかもしれない・・・
あの時は私も絶望した・・・

優駿さんとの婚約が決まって暫らく、私は優駿さんの家を行き来していた。
そしていつものように優駿さんの部屋に入ろうとしたら・・・

「ん・・・もう、ダメよ優駿君・・・誰か来たらどぅすんのぉ??」

優駿さんの部屋から、何故か少し艶っぽい女の声がしてきた。
私は少し戸惑いながらも優駿さんの部屋のドアに手をかけて、重いドアを開くと、その中の光景に冷たくなった。

「んっ、あぁん・・・あら、ほら来た・・・」

机の上に座って、胸元に優駿さんに顔を埋められて、着物を乱れさせた女の人が私を見るとほくそ笑む。
女の人の声に反応して、優駿さんも私の方を振り返ると、とても当時14歳だった顔とは思えない冷たい瞳で私を見ていた。
こんな優駿さんを初めて見た私は頭が真っ白だった。
それ以上にショックを受けていたわ。

「・・・どうしたんですか?こんな僕を見て幻滅しましたか??」

優駿さんはそう言うと着衣に乱れはないものの、第3ボタンくらいまで外していたシャツのボタンと緩めていたネクタイを再び直し始めていた。

「あれ?続きは??」

「いや、こんな状況じゃ流石にできないでしょう?」

「・・・つまらないの、優駿君と楽しめないんなら私帰るっ」

私は頭が真っ白で何がどうなっているのか理解するのについていけなかった。
乱れた着物を整えている女の人に優駿さんが口付けて、女の人を宥めていた。

「・・・何邪魔してくれんのよ、どうせ親のコネで優駿君と婚約した無力なガキの癖に・・・」

そして優駿さんとの楽しみをとられた女の人が去り際にそう言った言葉が私の頭の中に響いた。
それから真っ白だった頭の中がカッと熱くなってしまった。

あれから自分が何をしたのかは分からない。
ただ、優駿さんに止められて、あの女の人が座り込んで頭を抑えて震えていて、私の手には重たい血が付いた花瓶が握られていた・・・

あの時から、他の見知らぬ女の人ともそういう事がなくなって、私に優しくしてくれたりしてくれるわ。
だけど未だに私とは身体の関係は持ってくれない。

そして私はあの時からどんな形であろうと、1番欲しかったものを確実に手に入れたの。

やっぱり私には手に入らないものなんてないわ。
優駿さんが手に入ったのなら、あの時のようには簡単に手離さない。
一生私の方へと繋げておくの。

でも、優駿さんから私から逃げようとしていただなんて思ってもみなかったから少し安心していたのかもしれない・・・

私の手に入れたものが確実に手の中からすり抜けていって、またあの時と同じような目に会おうとしていただなんて・・・
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01'02(Mon) 小説一覧+。:.゚ヽ(´∀`。)ノ゚.:。+゚
・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○小説紹介☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚

偽りの悪魔 偽りを重ねる聖職者の少年の真実へと近づいていく物語
【ダーク/シリアス/ギャグ/大人向け?/異世界/悪魔】
「私は、どれくらい過去に偽りを重ねてきたのだろう・・・」
登場人物 伝えられた昔話 予告編 世界観

第1章
偽りの聖職者・・・        (全て別窓です)
微笑む影・・・   。。。coming soon(全て別窓です)
明かされた真実・・・
意味深な少年・・・
悲しい存在・・・
特別編。。。小さなハロウィン 幸せの聖夜

  ・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆

悲恋歌 遊女の少女と華族の少年の美しくも悲しい恋の歌――・・・
【大人向け/シリアス/悲恋愛/華族と遊女/明治・大正】
「貴方が何よりも愛おしくて・・・それはあまりにも哀しすぎることなのに・・・」
登場人物 幕開け

恋・・・        (全て別窓です)
酷・・・   。。。coming soon
悩・・・
狂・・・
特別編。。。

 ・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆

私の可愛い彼氏・彼女 小さくて可愛い彼氏と可愛い彼女の甘い恋の物語
【恋愛/ギャグ/シリアス/中学生彼氏/高校生彼女/現代】
「俺って、いつまでも”可愛い”だけのままなの・・・??」
登場人物 

僕達の始まり・・・       
始まった恋・・・    。。。coming soon
微妙な2人・・・coming soon
彼女の嫉妬・・・coming soon
彼の嫉妬・・・coming soon
最強の登場・・・coming soon
特別編。。。  奈央都の初恋

 ・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆

In Despair 汚れた未来で敵対する少年と少女が見たものは・・・
「私は貴方を殺したいほど憎んで、狂うほど愛してる・・・」
登場人物 序章

血に塗れたモノ・・・    。。。coming soon(全て別窓です)
敵対する者・・・

 ・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆*゚¨゚・*:..。o○☆*゚¨゚゚・*:..。o○☆ 

In Despair~罪と罰~ あれから15年、少年と少女は再会し禁忌を犯す
「君は僕から逃げられないよ・・・君は僕なしじゃ生きられないから・・・」
登場人物
罪深い2人・・・・・・coming soon(全て別窓です)
憎しみの矛先・・・

 .:。+゚.:。†゚.:。+゚.:。†゚.:。+゚.:。†゚.:。+゚..:。+゚.:。†゚.:。+゚.:。†゚.:。+゚.:。†゚.:。+゚.

詩☆★ 短いけど、終わらない物語
01手の温もり 02約束 03想い 04甘美な拘束 05赤い月 06決意 07 08癒えぬ傷 09英雄
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01'02(Mon) 悲恋歌②―1
ホンマエロいです!!
そんな対したことないけど(笑)ヤバイです!!!
それでも「大丈夫d(´∀`*)」「そんなの見ても母那珂の事は冷めた目で見ないよ(´・ω・`)??」っていうお優しい勇敢なお方だけ反転してご覧になった下さい!!(´∀`)つ

「あっ・・・んふぅ、優駿・・様」

椿の花の薫りが香るこの部屋で2人の男女が深く愛を確かめるように身体を重ねていた。
部屋からは女の艶っぽい甲高い声と、微かな水音、荒い息遣いが聞こえてきている。

「・・・っ、澪夜・・・苦しいか・・・??」

「苦しく・・・ございません、だから・・・やめないで下さい・・・優駿様」

「・・・澪夜・・・」

澪夜の言葉に優駿は発汗させていた頬の紅潮を更に高め、澪夜の細く長い、美しい髪を優しく撫でると澪夜を揺らし、淫らに乱していく。

「あっ・・・んん!!!」

澪夜は優駿の激しさに、背中に己の腕を回し指に力を込める。

「あぁあ!優駿・・・様っっ、私は・・・もう・・・」

「・・・うっ・・・澪夜・・・」

「・・・っ!!!」

そうして2人は互いの体温を貪るように求め合った末に、共に意識を快楽に飲み込まれてしまった。

―――――――

「おーい、優駿いるかぁー??」

一樹は優駿の洋館へと訪れ、大きすぎる玄関で優駿の名を大きな声で何度も呼んでみたが、優駿が未だに姿を見せる様子がない。

「・・・またあそこに行ったのか・・・なら帰るか!!」

「あら、一樹兄さんいらっしゃったの??」

そう思い、後ろを振り返ると後方から女の声が耳に入ったので、再度振り返ってみると、大きな螺旋階段に大和撫子とも言える凛とした少女が一樹に笑顔を向けていた。

「・・・あぁ、佐和子ちゃんか、久し振りだなぁ。」

「ええ、それより何しにいらっしゃったんですか??」

「いやっ、優駿に顔を出そうかと思ったんだけどいねぇみたいだからまぁいいや!!じゃぁ、」

一樹はそう言うといつものように笑顔を見せて、佐和子に向かって軽く手を振ると足を1歩後ろに下がる。

「あっ、お待ちになって!!」

佐和子は大声で一樹に呼びかけると、袴を少し持ち上げて螺旋階段を下りてきて一樹の方へと寄っていく。

「・・・一樹兄さん、最近優駿さんの様子が少しおかしいんです。私にいつも素っ気無くて・・・このように家を訪ねても留守が多いんです・・・何故このようになったのかご存知ですか?」

「えっ!・・・そうだったのか・・・俺は知らなかったけどなぁ・・・」

一樹は少し顔を引きつらせ、多少戸惑いながら佐和子の質問にNOと答える。

「・・・そうですか・・・優駿さんと仲のいい一樹兄さんなら知っていると思ったのに・・・」

「ごめんな、役立たずで」

「全くですよ。・・・まぁ優駿さんは一体どうしたんでしょう・・・」

一樹は佐和子のツンとした言葉に少しムスッとさせてから失笑していたが、当の佐和子は一樹に吐いた多少毒のある言葉を気にしていないという表情を見せていた。

そういう性格だから、いつまでたっても優駿に気に入られないで澪夜ちゃんの方に走られてるんだろう・・・

一樹はそう思ってみたものの、あえて口には出さなかった。
佐和子は少しの事で1度堪忍袋の緒が切れ、苛立ちが収まるまで暴れ、ろくな事を仕出かさない。
そんな事を恐れていた。

「優駿様さんはこんなに健気な未来の妻をないがしろにして・・・一体何を考えてるのかしら??」

そう言うと、佐和子は頬を膨らませていた。







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