09' «  12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 11'
--'--(--) スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
comment  trackback  top↑
■コメント投稿フォーム


SUBJ 
NAME 
BLOG/HP 
PASS 
SERCLET[秘信の際はチェックBOXをONにしてね] 
OK? 
■エントリーNo.「スポンサーサイト」のトラックバックアドレス
  http://mi1107.blog17.fc2.com/tb.php/176-aaf2bc4e
01'25(Wed) 悲恋歌②―5
優駿は重い足取りで自分の部屋へと向かい、部屋の前へと辿り着く。

優駿はドアノブに手をかけようとするも、少し思い留まってドアノブまであと数センチという所で手が止まってしまった。

この中にはきっと・・・

そう思うとこの部屋に入るのを自然と拒んでしまうのだが、優駿は少し重たく感じる手をドアノブに手をかけ、静かに扉を開く。

「・・・あら、優駿さんおかえりなさい」

「・・・えぇ、待っていてくださったそうで申し訳ありませんでした・・・」

部屋の扉を開いた優駿の大きな瞳に飛び込んだのは広い部屋に堂々と置かれたソファーの上に座っている佐和子だった。

優駿は部屋に入っていくと着ていたスーツの上着を部屋の隅っこに置かれている椅子にかけ、締めていたネクタイを少しだけ緩める。

「そうですよ、こんなにも待たせて・・・まぁ結果的に帰ってこられたからいいですよ」

佐和子はそう言うと自分の座っている隣の開いているところをポンポンと叩き、笑顔で優駿を見る。
優駿は少し溜息を吐いて佐和子の隣へと座り込む。

「・・・あれ?」

「・・・どうしたんですか??」

「いえ、なんでもないです・・・」

佐和子は優駿が座った瞬間に感じた椿の花の薫りに少し疑問を寄せる。

「そういえば優駿さんどこへ行っていたんですか??」

佐和子の口から出た言葉に優駿は少し焦るが、それを隠すかのように佐和子に作り物の笑顔を向ける。

「いえ、今日はちょっと行く所があったのでそこへ行っていただけですよ」

「・・・本当ですの?」

優駿の答えに満足できていないのか、佐和子は優駿の綺麗な顔をマジマジと見つめる。
優駿は少しずつ近づいてくる佐和子の色白い傷1つない顔に動じず、未だに偽りの笑顔を向けていた。

「・・・僕が貴方に嘘付いてどうするんですか・・・」

その言葉に優駿に近づけていた佐和子の顔の表情が少し変わる。

「なら優駿さんはいままで私に嘘付いたことはありませんし付きもしませんよね?」

「はい」

優駿はそう答えるも、その答えそのものが”嘘”だった。

「だったら、優駿さんは私を愛していますか??」

優駿は佐和子の言葉に大きな瞳を少し丸くさせる。

「・・・はい・・・」

本当は佐和子など愛してはいない。
優駿が愛しているのはただ1人―澪夜だけだった。

だけど本当のことを言える筈もなく、また仮初の笑顔を見せながら嘘をつく。

「・・・そう・・・なら・・・」

佐和子はそう言って真剣な面持ちで優駿を見つめていると、優駿を今座っているソファーの上へと押し倒すと、優駿の身体の上に乗る。

「・・・佐和子さん?」

優駿は自分を押し倒している佐和子を見る。
しかし、こんな状況にあっても優駿は焦る様子も混乱している様子も見せなかった。

「私を愛しているのなら今日こそ私を抱いてくれません??」

佐和子はゆっくりと微笑み、優駿の綺麗な頬を撫で、優駿の少し色づいた唇を指で触れる。

「・・・佐和子さん何を焦っているんですか?どうせ俺達は結婚するんですよ?今じゃなくても・・・」

「いずれ結婚するから早く優駿さんに私の貞操を奪って欲しいんですけど・・・??」

佐和子は不敵に優駿に微笑みかける。

そうしているうちにも、佐和子の顔がまた優駿に近づいてきて優駿と佐和子の唇がもう少しで触れ合いそうになる・・・

というところで優駿は佐和子の口元を手を覆い、にっこり微笑むと今まで横たわされていた身体を起き上がらせると佐和子の口元を覆っていた手を離す。

「・・・なっ、優駿さん!?」

「・・・やっぱりやめませんか??」

優駿は佐和子から瞳を反らして小さく溜息を吐く。

「でもどうして・・・!私のこと愛してくれているんでしょう??なら何故・・・」

「すみません、今はそういう気分じゃないんですよ」

優駿はそう言うと上に乗ってきている佐和子にどいてもらってソファーから立ち上がると背伸びする。

今は澪夜だけを一途に愛し、佐和子とは肉体関係を持ちたくないのも事実だが、何よりもさっき愛し合ってきた澪夜の感触が未だに身体に残っており、それを他の女との行為で打ち消したくなかった。

「嘘!私の他に女がいるんでしょ!だからずっと私を抱いてくれないんでしょう!!」

佐和子の言葉に優駿の動きが止まる。

「分かってるわよ・・・さっきも感じた椿の薫り・・・女と一緒にいたんでしょう・・・??」

佐和子は立ち止まっている優駿の姿を瞳を逸らさずに睨みつけていた。

「どうしてよ・・・私は優駿さんをこんなにも愛してるのに・・・貴方はいつも私を見てくれない・・・」

「・・・」

優駿は佐和子の言葉を何も言わずにただ黙って聞いて、そのまま自分の部屋から出て行ってしまった。

「・・・うっ、ひくっ・・・どうして行くのよ・・・こうなったら絶対許さないんだから・・・!!」

優駿が去った後の部屋からは佐和子のヒステリックな叫びにも似たような泣き声が響き渡っていた。







他のオリジナル小説をご覧になりたい方は左のCATEGORY小説一覧からお入りくださいまし
(*´∀`*)ノ


http://pr3.cgiboy.com/S/4097416/
スポンサーサイト
comment:0  trackback:0  top↑
■コメント投稿フォーム


SUBJ 
NAME 
BLOG/HP 
PASS 
SERCLET[秘信の際はチェックBOXをONにしてね] 
OK? 
■エントリーNo.176「悲恋歌②―5」のトラックバックアドレス
  http://mi1107.blog17.fc2.com/tb.php/176-aaf2bc4e
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。