07' «  12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 09'
--'--(--) スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
comment  trackback  top↑
■コメント投稿フォーム


SUBJ 
NAME 
BLOG/HP 
PASS 
SERCLET[秘信の際はチェックBOXをONにしてね] 
OK? 
■エントリーNo.「スポンサーサイト」のトラックバックアドレス
  http://mi1107.blog17.fc2.com/tb.php/183-e8b939e2
01'28(Sat) 悲恋歌②―8
「・・・優駿様、失礼ですがもうお昼前ですよ・・・??」

少し高い声の女の呼びかけで優駿は重い瞼を少しずつ開いていく。
開けた優駿の瞳には白いフリルの付いたエプロンの制服を着用している使用人の姿が映し出された。

「・・・あれ、ここどこ・・・」

「おはよう御座います。ここは大広間のソファーの上に御座います。優駿様は昨晩からずっとここで横になられていたんですよ??」

使用人は優駿の寝ぼけように少しクスクスと声を漏らして笑う。
優駿は寝ぼけて少しボーっとする頭を抱える。

「優駿様。お疲れで寝ていたところを起こしてしまい申し訳ありませんが、今から清掃いたしますので少し立ち退いてもらっても宜しいですか??」

「それはすみませんでした・・・」

優駿は使用人に少し頭を下げると寝転がっていたソファーから立ち退く。
優駿に軽く頭を下げられた使用人は失礼します。と一言言うとソファーから立ち上がった優駿に深く頭を下げる。

「あっ、優駿様・・・シャワーでも浴びられたらどうでしょうか??」

大広間から出て行こうとしていた優駿に使用人は声を少し張り上げて優駿を呼び止める。
優駿は呼び止められた方を振り返ると使用人は満面の笑みを優駿に向けていた。

笑顔の使用人に優駿は笑顔を返す。

「・・・じゃぁそうさせていただきます」

「かしこまりました。」

優駿の微笑みと言葉に使用人は更にニコリと笑顔を見せた。

「そういえば佐和子さん、どこにいるんですか??」

「あら、佐和子様なら昨日も晩から優駿様の部屋から1歩も出ていませんわ。もはや優駿様のお部屋は佐和子様のもの同然になってしまられましたね。優駿様がここで寝付いてしまったから優駿様の部屋から何やら騒がしい物音も度々聞こえていましたし・・・」

使用人の言葉に優駿は少し黙り込んでしまった。
やはり昨日の事で怒っているのか・・・

「・・・使用人さん、俺、佐和子の様子を見に行ってきます。」

「では、その間にシャワールームの方を準備しております。」

「えぇ、有難う御座います。」

優駿はそう言うと大広間から2階の自分の方へと向かっていった。

使用人はどんどん遠退いていく優駿の姿が見えなくなるまで深々と一例していた。

優駿は大きなら螺旋階段を淡々と昇っていき、2階にある自分の前へと足を運ぶ。

いつも通り、佐和子が自分の部屋に居ると分かるとどうもドアを開くのを拒んでしまうのだが、今はそう躊躇していられなかった。
優駿は2度ほど自分の部屋の扉をノックするが、中からの返事はなかった。

仕方なくドアを開けた優駿は自分の部屋の中を見て愕然とする。

部屋に配置されているソファーやテーブル、椅子などが全てひっくり返されていて、
大きな窓のカーテンは見事なまでにビリビリに裂かれており、
部屋に飾っていた絵画や花瓶等が配置されていた場所とは違う場所に放り投げられて、花瓶にいたっては綺麗なほど割られていた。
ベッドの布団などはグチャグチャになっており、無様に引き千切られた枕からは羽毛が飛び出し、そこら中に飛び散っていた。

嵐が去った後のような部屋の荒れように優駿は大きく溜息を付く。
こんな光景は初めてのことではないだが、毎度佐和子の暴れように優駿も茫然と驚くしかなかった。

そして荒れた部屋の真ん中に独りポツンと座り込んでいる佐和子の方へと歩み寄っていく。

「・・・佐和子さん・・・」

「・・・」

優駿の問いかけに佐和子は拗ねた子供のようにポイッと顔を逸らす。
佐和子の態度に優駿はまた大きな溜息を吐く。

「・・・佐和子さん、怒ったからって物に当たればいいってものじゃないですよ?貴方はいいかもしれませんが、あとでここを掃除しに来る使用人さんたちが大変なんですよ・・・??」

「・・・優駿さんが悪いんでしょう・・・」

「・・・昨日の事怒ってるんでしょうか?あの時は俺も少し疲れてて・・・申し訳ないと思ってますが、何もこうする事はないでしょう??」

「・・・私、謝らない・・・」

「そうですか、まぁぼくも悪いと思ってますし許す許さないとか言えませんけど、ここはそこら中に花瓶の破片等が落ちてるんで危ないですよ?」

優駿はそう言うとさぁ、と佐和子に手を差し出す。
だが佐和子は、差し出された優駿の手を払いのけてしまう。
その代わり優駿にめい一杯両手を広げる。

「・・・抱っこ・・・」

「・・・また貴方は・・・子供ですか??」

「うん」

佐和子の言葉につい微笑を漏らしてしてしまうが、優駿の心は笑っていなかった。

「早く。危ないんでしょう?ここ」

「・・・はいはい・・・」

優駿は少し笑顔を引きつらせると、座り込んでいる佐和子の隣に膝をつくと、佐和子は瞬時に優駿の方に腕を回す。
優駿はしゃぁなしと言わんばかりに佐和子の膝の裏に右腕を回すとすくっと立ち上がる。

いわゆるお姫様抱っこだった。

そして少し重たい佐和子お姫様抱っこしながら優駿はとんでもなく荒れている部屋から出て行き、螺旋階段を下りていく。

「・・・優駿さん・・・」

優駿にお姫様抱っこをされている佐和子が優駿の顔を見つめる。

「・・・なんですか」

「私、昨日のことは一応許します。けど覚えておきます。これで貴方が私の誘いを断ったのは昨日で21回目です。」

「21回目ですか・・・」

佐和子の言葉に優駿は苦笑するしかなかった。

「あら、仲がよろしいんですね。」

お姫様抱っこして螺旋階段を下りてくる優駿を見た使用人は、なにやらニヤニヤした表情を向ける。
使用人に優駿は顔を少し引きつらせ、笑う。

「まぁ優駿様、そんなに顔を引きつらせちゃうと折角の美貌が崩れてしまわれますわよ??」

「・・・そんな事より、いつもの如く佐和子さんが僕の部屋を荒らしちゃったので片付けの方も頼めませんか??」

「あら、またですか・・・」

優駿は螺旋階段から1階の床に着くと、お姫様抱っこをしていた佐和子を降ろし、困り果てている使用人の顔をとぎまぎしながら見る。

「すみません・・・」

「言っとくけど、私は悪くありませんよ??」

佐和子は相変らず悪びれた様子もなく、お姫様抱っこを解放されてしまった後も優駿にべったりだった。

「・・・あぁなってしまったのも俺が一応原因ですし・・・」

「分かりました、他の使用人も呼んで早急に片付けるので優駿様はシャワーの用意が出来ましたのでそちらにお入りなさっていてください。」

使用人はそう言うと、優駿にまた一例し、廊下を小走りにいってしまった。

優駿は去っていく使用人の背中を見た後、隣にべったりの佐和子のほうを見る。

「・・・佐和子さんも帰られたらどうですか?女学校もあるんでしょう??」

優駿の言葉に佐和子は首を振る。

「いえ、もうお昼前だから今から行っても仕方ありませんわ。それより、優駿さんシャワーを浴びられるんですか??」

「えっ・・・えぇ・・・」

優駿は笑顔の佐和子に言葉を詰まらる。
大体次にくる言葉が予想できる・・・

「なら、一緒に入りませんか・・・??」


・・・やっぱり・・・

笑顔の佐和子に対して優駿は少し慌てた表情を見せた。







他のオリジナル小説をご覧になりたい方は左のCATEGORY小説一覧からお入りくださいまし
(*´∀`*)ノ


http://pr3.cgiboy.com/S/4097416/
スポンサーサイト
comment:0  trackback:0  top↑
■コメント投稿フォーム


SUBJ 
NAME 
BLOG/HP 
PASS 
SERCLET[秘信の際はチェックBOXをONにしてね] 
OK? 
■エントリーNo.183「悲恋歌②―8」のトラックバックアドレス
  http://mi1107.blog17.fc2.com/tb.php/183-e8b939e2
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。