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02'06(Mon) 短編小説:落款―4
倉澤愛葵:クラサワアキ・・・12歳。姉の異常な愛情のせいで小学校にもいけず、孤独な監禁生活を送っている。
倉澤愛遊:クラサワアユ・・・17歳。実の弟・愛葵を溺愛するあまり、自由のない監禁生活をさせる。愛葵の子供を妊娠中。
空野未来:カラノミライ・・・14歳。監禁生活を送る愛葵が部屋の小さな窓を通して出会った少年。


未来・・・

それは、姉に監禁されて以来、初めて出来た”友達”
そして僕の閉ざされた暗い世界に射しこんだ光に満ちた希望という名の”未来”・・・

「あきって女の子みたいやなぁー・・・」

「・・・そう・・・??」

「おぉ、なんかこっからみたらやたら色白いし、瞳ぇ大きいし、細っちぃし、詐欺やでこれ。」

「・・・??」

僕は家の囲いに登って座り込みながら僕の顔をマジマジと見てくる未来に首を傾げる。

「あき!お前何歳や!!」

「えっ・・・ぼく12さい。しょうがっこう6ねんせい」

「おっ、じゃぁ俺13歳やから、俺の勝ちやなー」

そう言うと未来は、自分を指差して少し嬉しそうな顔をして笑っていた。
僕の中の未来の第1印象は”よく笑顔をみせる人”だった。

「・・・なぁあき、俺ってなんでこんな時間に学校に行かんと何しとんのやろなぁ。」

「・・・??」

未来はそう言うと天に広がる青空を見上げる。
そして青空から僕の顔へと視線を移し、僕と瞳が合うとニッコリと笑みを向けてきた。

ほら、また笑った。
君の笑顔は耐えることなく、僕に向けてきてくれる。
僕はそれが嬉しいんだ・・・

「・・・俺さぁ、つい最近大阪から転校してきたんやで。せやけど、東京の人間とは中々馴染めやんくてな・・・こうやって学校さぼっとんねん。」

「・・・てんこう・・・?なぁにそれ・・・」

「・・・お前12歳の癖に、そないなことも知らんかったんか・・・転校って今まで通ってた学校から都合で他の学校に行くことやで?分かった??」

「うん。・・・でもなんで、てんこうしたの??」

「うーん・・・やっぱり1番は親の離婚やな。」

「・・・りこん・・・??」

「お前離婚も知らへんのか・・・」

「うん・・・」

僕が頷くと未来はふぅと溜息を吐く。
学校にも行かず、6年もこんな生活している無知な僕に少し呆れているのだろうか・・・

「離婚ってのはなぁ、お父さんとお母さんの間に愛がなくなってしもうて、夫婦の縁を切るんや。俺の親は相当仲悪かったからなー・・・まぁしゃぁないというか・・・そないなもんや。」

「ふーん・・・でもぼくのおとうさんとおかあさんはなかよかったよ??」

「・・・そうか。まぁ人それぞれっちゅうこっちゃな。」

未来はそう言うと哀しい顔を見せずに変わりに苦笑いを見せる。

「・・・でもね、しんじゃったんだ、ずっとまえに。」

そう言うと未来の眉がピクリと動き、表情が変わった。
僕は未来の顔を見ながら更に言葉を吐き続ける。

「おとうさんとおかあさんがしんじゃって、ぼくは・・・」

「・・・あき・・・??」

「ぼくは、おねえちゃんと2りでくらしてきたんだ。おとうさんとおかあさんがいないのはすごくさみしくてないてたけど、ぼくにはおねえちゃんがいつもいてくれたから、ぼくだってなくことをやめれたんだ。
・・・でもあるひ、おねえちゃんはぼくをこのへやにとじこめたんだ!!
ぼくからそとのせかいとひかりとあかるいみらいをうばったんだ!!」

柵を握る手に力が篭り始める。
手が怒りで震え始めてきてる。

「ぼくはそとをあるきたい!そとをあるいてたいようのひかりをいっぱいあびたいのに、おねえちゃんはそれをゆるさないんだ!!
ぼくは、おねえちゃんがもとめるからいっぱいいっぱいからだだってあげたし、だいてあげるのに、ぼくがもとめるものはまったくくれないんだ!
それどころか、うばっていくばかりで、ここから1どもだしてくれない!!
しかもこんどはぼくのこどもができたっていってまた、ここにしばりつけるつもりなん・・・」

「もう言わんでええ!!」

僕の開いた口は動きを止まらなかった。
まるで蛇口を回して、水を出すように・・・何かにおされるように言葉が溢れ出す。

だけど未来の大きな一言で、嘘のように止まった。
それは蛇口をひねって、水を止めたかのように・・・未来の一言で我に返り、感情的になった自分の言葉を止めた。

「・・・もういいから・・・もう言わんでいいから・・・」

そう言った未来の顔は哀しそうだった。
自分の親の話をした時には見せなかった哀しい顔・・・

未来のその顔を見ていると何故か僕の心が締め付けられるように痛かった。
いつもの発作からくるようなものでなく、何か違うものから・・・

「・・・ごっごめん・・・ぼく、つい・・・」

「謝らんでええから。・・・そうか、今まで辛い思いしてきたんか・・・今まで心ン中で自分が1番不幸て思ってたことがアホらしくなってきたわ・・・」

未来はそう言うと少し顔して笑った。

・・・未来は、どんな表情をしていても笑顔を見せている。
今はその笑顔が少し辛く感じる。

「・・・あき、お前ここから出えへんか?お前の話聞いてる限り、なんかよぉ知らんけど、お前の姉ちゃん危ないぞ・・・」

未来の言葉に僕を首を数回横に振る。

「・・・ごめんね、みらい。ぼくはここからでれないよ・・・」

僕は少し虚ろな瞳をして、窓の柵を握り締める。

「・・・そうか、じゃぁ俺、これから毎日ここに来るわ。」

僕は未来の言葉に瞳を大きく開く。

「また・・・そないに驚かいでもええやろ?それに俺等今日から友達になったっんやろ??」

「・・・うん。」

「せやから、あきがそっから出れへんのやったら毎日ココで一緒に話そら。」

未来の言葉に大きく頷く。

「はい。じゃぁ決定。明日の朝から楽しみにしとけよー、俺学校サボってまで来るからな。」

この時、友達・・・いや、”未来”という存在を大きく感じた。


未来は、僕にとってこれこれから先、大きく影響を与えていく存在だという事を僕はこの時既に分かっていたのかもしれない・・・。







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