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03'06(Mon) 短編小説:落款―想い1
神様、私を愛してはいけない人を愛してしまいました。

それは血の繋がった5歳年下の自分の可愛い弟です。

私は罪な人間です。

弟を1人の”男”として見てしまう穢れた人間です。

他の人から見れば弟を色目で見る私は狂った女かもしれません。

だけどこの想いは誰にも止められません。

あの子を見る度に想いは加速していく・・・


あの子の笑顔を1人占めしたい。

私以外の人間の目に触れて欲しくない。

私以外の人間と接触しないで欲しい。

私だけを見ていてほしい・・・


その願いは私の強い我侭であり、自分勝手な独占欲です・・・

私は愛葵の気持ちなんて全く考えず、自分の事ばっかり考えていました。

人間は誰しも自分が1番なのかもしれません・・・

だけどあの子を自分だけのものにしたい・・・


そのうち愛葵に狂った愛情を向けていました。


だからあんなことをしてしまったのです・・・

あの私の行動がことの始まりです。

だからあんな結末を迎えてしまったのでしょう・・・

許されはしないものだと自分でも思っています。

愛葵も私を憎んでいるはずです。

でもいいのです・・・

どんな形であろうとあの子の胸に私がいるだけで・・・それだけで・・・


だけどコレだけは言わせてください。

血が繋がっていようと、彼が私を心で憎み、”姉”としか見ていなくても・・・


―――私は世界中の誰よりも愛葵を愛しています・・・


* * * * * * * * *

私は普通の人間より裕福な倉澤家の長女として生まれた。

”愛遊”と名付けられて父と母と3人で何不自由なく暮らしていた。
私が5歳の時には弟の”愛葵”が生まれた。

父と母はやっと生まれた跡継ぎの愛葵の誕生をとても喜んでいた。
私も初めて生まれた自分の弟の存在を嬉しく思っていた。

愛葵が小さい頃にはよく一緒に遊んであげた。

両親は何をするにも第一声は必ず「愛葵」だった。

『愛遊は愛葵のお姉ちゃんでしょう?おもちゃくらいあげなさい。』

『愛遊、君は愛葵の手本になるように好き嫌いせずに野菜くらい食べなさい』

親はそう言って考えはいつも、”愛遊”よりも”愛葵”だった。
私はそのコトを心の中で不快に思いだす。

成長して物心がはっきりしてきた時は愛葵に対する感情が”嫉妬”に移り変わっていた。

そうした感情は親にもぶつけ始める・・・

『愛遊、また友達とケンカしたの・・・?小学校の先生から連絡あったわよ。
 友達でしょ?何でそんな事するの??後の対処は全部お母さんがするんだから・・・』

『・・・うるさいな!関係ないでしょ!!お母さんは愛葵を可愛がって心配すればいいんでしょう!?!』

『ちょっと・・・愛遊!!!』

親に反抗的な態度をとって、わざと親を困らせて憎たらしい子供になっていく。
幼かった私は、親の愛情にも目を向けないで冷めた一匹狼な性格になっていっていた。

年に1度だけの自分の誕生日の日だって、折角準備してくれていたのにそのときに限ってわざと体調崩したフリとかしていた。

それがわざとだと分かっていても両親は毎年、同じように私の誕生日を盛り上げようとしてくれていたけど、私はやっぱり体調を崩したフリをして台無しにさせる。

今になっては分かる。
両親のその行動はいつも愛葵、愛葵ばっかり言って、寂しい思いをさせている私に対しての償いだったのだと思う。

だけど幼かった私はそんな両親を見ていつもいい気味と馬鹿みたく嘲笑っていた。

―――後にあまりに幼稚すぎた私の行動を後悔する日がくる・・・

私が12歳で小学6年生のある日、両親が事故で死んだ。

トラックとの衝突事故だったらしく、両親の乗っていた車は炎上、2人はほぼ即死だったらしい。

現実が受け入られなかった。
ただ両親の死を知り、放心し茫然としていた。

両親が私に残していったのは、莫大な遺産と後悔の思いだった。
今更ながら自分を皮肉に思う。

まだ幼い愛葵が喪主となって両親の葬儀が行われた。

棺の中の白い着物を着て真っ白な姿の両親を見て、初めて泣いた。

親戚や両親の知り合いの人たちが御焼香をしている中、私は1人声を声を殺して泣いていた。

―――どうして死んじゃうの・・・

―――どうして逝っちゃうの・・・

―――本当はもっとお父さんとお母さんと仲良くしたかった、いっぱい甘えたかった・・・

―――いつも反抗的でいてごめんなさい、ごめんなさい・・・謝っても謝りきれないよ・・・

両親に対する謝罪と自分の今までの行動に対する後悔の念が頭の中で渦巻いて、涙が溢れ出す。

すると泣いている私の手に何かが触れる。

私の横に居た愛葵が泣いている私の手を握ってくれていた。
それは哀しみに涙を流す私に向けられた愛葵の小さな慰めだった。

愛葵は私の手を握りながら真っ直ぐ真剣に両親の棺を見ていた。

・・・そういえば両親の死に愛葵は1度も泣いていなかった。

自分をよく可愛がってくれた両親の死・・・本当は誰よりも哀しいはずなのに、泣きたかったはずなのに・・・
自分よりも小さな弟が涙を堪えて私の手を握ってくれていた。

その手は私よりも小さくて・・・でもすごく温かかった。

私はその手の力強さと温かさを感じたくて、愛葵の小さな手を力強く握ると、更に涙が込み上げてきて涙が枯れてしまうんじゃないかっていう程泣いた。


ずっと泣いていた私の手を愛葵はずっと握っていてくれた・・・

この時、愛葵の温かくて広い優しさに初めて触れた

①心の距離→肉体だけの繋がりを持つ少年に密かな恋心を抱く少女の話。(R18) 公開延期
②君の瞳に映るもの→進路で悩む少年と全盲の少女の恋の話。
③落款→実の姉に監禁され、暗い世界だけを見てきた少年がみた外の世界とは・・・??(R18)
④堕ちた果実→吸血鬼となってしまった少年とその彼女の悲しい話。
⑤ホラーストーリーズ→少女が案内する恐怖の世界。







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