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03'18(Sat) 悲恋歌③―2
「ねぇ、優駿様。」

椿の花の薫りが鼻を心地良く擽る部屋で澪夜と優駿が向かい合うように座っている。

澪夜が瞳を輝かせながら優駿の見つめる。

「・・・なんだい??」

優駿は自分を見つめる澪夜に少し顔を赤らめながらも彼女ににっこりと優しく微笑む。

「実はこれ・・・」

澪夜はそう言うと自分の後ろからそっと1冊の本を取り出すと、優駿にそれを差し出す。

優駿は澪夜からそれを受け取ると瞳を細めて真っ白な表紙をジィと見つめる。

「・・・”ゐつかの桜”・・・??」

優駿は真っ白の表紙の真ん中に書かれている筆を見て、それを読み上げる。
澪夜は優駿がそれを読み上げるとコクリと2回ほど頷く。

「ええ・・・その本今大変評判がいい小説なんですよ・・・??」

澪夜の言葉に優駿はへぇ・・・と一声上げ、本を開き内容(なか)を読み始める。

「物語は、奴隷として財閥の家に買われた少女とその財閥の息子の青年の恋を描いていますの・・・」

澪夜の言葉に応答もせずに優駿は更に本に瞳を通していく。
本に熱心になってしまっている優駿を見た澪夜はクスリと笑みを漏らす。

「奴隷と財閥の子息の恋・・・だけど2人はあまりにも身分が違いすぎる・・・
決して許される恋ではないのですが、周囲に反対されるほど2人の愛は燃え上がるんです。」

本に熱心になってしまっている優駿に澪夜はその本の内容を熱心に優駿に語る。

「・・・その本を読んでいくうちに、何故か私・・・そのお二方に強い共感を抱いてしまいましたの・・・」

今まで本にばっかり瞳を向けていた優駿だが、その言葉を聞くと顔を上げ、澪夜を見つめる。
優駿に見つめられた澪夜は再び優駿に笑顔を見せる。

美人には涙がよく似合う。と聞くが、笑顔の方がよく魅力的に見える・・・
澪夜の笑顔を見た優駿はそう思ったに違いない。

「まるで・・・その2人の恋が・・・私達みたいで・・・」

澪夜はそう言うとふいに少し頬を赤く染めて幸せに満ちた表情を見せる。
そんな澪夜を見て何を思ったのか、優駿は満面の笑みを浮かべる。

「・・・そうか・・・それはいい作品を見つけたな・・・」

「えぇ・・・」

優駿はそう言うと澪夜の頭を優しく撫でる。
澪夜も最初は優駿に甘えて頭を撫でてもらっていたのだが、そのうち自分の頭の上にある優駿の手をとると、そのまま自分の頬へと持っていく。

その時の澪夜は満足気に柔らかく微笑んでいた。
優駿はそんな澪夜の微笑みを見つめているうちに胸が締め付けられるようになってくる。

自分の肌を通して感じる優駿の手の温かさが澪夜にとってとても心地良かった。

また澪夜の想いは優駿も同じようなものだった。

澪夜の頬に触れている自分の手から伝わる澪夜の柔らかな肌。
優駿は澪夜の肌に触れたいと心から願う・・・そんな小さな欲望が優駿を動かす。

「・・・澪夜・・・」

優駿は小さく口を動かし”澪夜”と声を出すと、優駿は手に持っていた本を床に置いて、澪夜に触れさせられている彼女の頬をそのまま自分の方へと引き寄せると唇同士を重ねる。

当の澪夜は少し驚いて見せていたものの、優駿との口付けに心が満たされてゆき、心が安らいで行く。

ただ、愛する彼女に触れてみたかった・・・

優駿はその小さな欲望を満たすために澪夜の柔らかな唇に触れ、その感触を堪能する。
澪夜も優駿との口付けに時間を忘れるほどに満ち足りた幸せを感じていた。

「・・・ん・・・」

何度も互いの唇の角度を変え、口付けの合間に澪夜の吐息が漏れる。
離れてはまた触れ合う口付けに澪夜も顔が先程より紅潮されていく。

呼吸し辛くなった澪夜が少し口を開こうとするも、優駿はそれを許さず、また口を塞いでしまう。

「ン・・・ぁ・・・優駿さ・・・」

とにかく酸素が欲しい澪夜は少し唇を離そうとすると、優駿の方から唇が離れていく。
澪夜は想像もしていなかった優駿からの唇の解放に茫然とする。

いや、内心は肩を落とした。

「・・・ゆっ、優駿・・・様??」

「あれ?離してほしかったんだろう??」

優駿はそう言うと床に置いていた本を再び手にとり、読み出す。

「いえ・・・そう言うのじゃなくて・・・その・・・あぅ・・・」

澪夜は顔を真っ赤にしながら顔を俯かせる。
実は、もっと激しいのを求めていた。とも言えずただ顔を赤らめて瞳をキョロキョロさせていた。

「・・・どうしたの・・・?顔、赤いよ??」

優駿が澪を見て、小さく笑う。
澪夜はその言葉に顔を少しムスッとさせる。

「なっ、なんでもありません・・・!!」

「・・・へぇ・・・もっとして欲しかったんじゃないの??」

優駿はそう言うと澪夜に今までに無い笑みを向ける。
それは悪魔が見せるような、魅力的な意地悪な笑み。
そんな笑みでさえ、優駿が端麗に見えるのが澪夜には少し腹立たしかった。

「そっ・・・そんな事ありませんわ!!!」

澪夜はムキになって、頬を膨らませてそっぽ向く。
そんな澪夜を見て優駿が可笑しそうに腹を抱えて笑い出す。
澪夜は大爆笑の優駿を不機嫌そうに横目でチラリと見る。

「・・・何がそんなに可笑しいんですか・・・」

澪夜は優駿を睨みつけるような視線を送る。
優駿は笑いで瞳に溜まった涙を指で拭う。

「いや・・・ごめん・・・澪夜が可愛らしくてつい意地悪をしてしまって・・・」

優駿の言葉に澪夜は頭から湯気が出てきそうなほど顔を赤くさせる。

「・・・かっ、可愛いだなんて・・・私には勿体無いです・・・っ!
あ・・・あれですね!・私の機嫌取りでしょうか!?!」

「いいや、違うよ・・・澪夜はいつでも可愛いよ・・・」

優駿は澪夜の両手に手を添えて、今はかなり赤く染まってしまっている小さな彼女の顔を自分の方に引き寄せて、互いの額を重ね合わせる。

「・・・優駿様はずるいです・・・」

澪夜の言葉に優駿は、ん?と小さく唸る。

「どうして??」

「・・・優駿様は、たくさんの幸せと、満ち溢れた愛情を私なんかに与えてくださるから・・・嬉しくて恥ずかしくて、私の心臓がドキドキ五月蝿くて、このままだと持ちません・・・っ!!」

澪夜はそう言うと自分の胸に手を当てる。

ドクンドクン

優駿に触れられている頬が熱くて・・・
自分の掌から伝わる、心臓が大音量で脈打ってて・・・

「それに・・・優駿様の言う通り、本当はもっともっとして欲しかったんです・・・」

澪夜はそう言うと恥じらいからか、瞳を思いっきり瞑って両手で自分の顔を隠したと思えば無言になってしまう。

そんな子供らしい澪夜を見て、クスッと小さく笑みを零して優駿が小さく微笑む。

「・・・澪夜・・・顔、熱いね・・・」

澪夜と重ねている額から、澪夜の頬に触れている掌から澪夜の体温がそのまま優駿に伝わる。
澪夜が顔を赤らめているのか、伝わる体温は・・・熱かった。

「優駿様が・・・熱くさせたんですよ??」

澪夜の言葉に優駿がまた笑みを零す。

重ねていた額をゆっくりと離すと、澪夜が優駿の耳元で何かを小さく囁き、ゆっくりと彼の耳元から離れるとにっこり微笑む。

彼女に耳元で囁かれた言葉を聞いた優駿も優しく微笑むと、再び互いの唇を重ね合わせた。

―――このまま、ゆっくりとたくさん愛し合いましょうね・・・これからもずっと・・・


2人の間には幸せの時が流れていた――・・・







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