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04'08(Sat) 悲恋歌③―7
「・・・さぁ、一樹兄さんにも用はなくなったことですし、私・・・女学院に行ってきます・・・」

「え・・・今から・・・??
っていうか終わったんじゃ・・・??」

「ふふっ、そんな事言いましたっけ・・・??」

佐和子の高笑いに一樹の表情が少しだけ引き攣る。

「それにこんな時間に終わるわけないでしょう・・・一樹兄さんも単純ですね。」

「いや、俺女学院に通ってたわけじゃないし・・・」

「まぁ、ごきげんよう。」

佐和子は一樹と別れてから、行く気もなかったはずの女学院へと足を向けた。

女学院が言うほど嫌いなわけではない。

しかし偶に行く気が失せてしまうのだ。
ただ本を眺めてるだけ眺めて、皆の教師というだけで高を括っている女の授業を受けるのが元々大人しくない彼女の性に合わないのだ。

しかし、女友達との交流は彼女にとっては気分がいいものだった。

女学院というものはこの時代、身分の位の高い少女達が大半を占めており、平民にとっては憧れの未知なる地だった。

身分の高いもの同士話は合うし、
佐和子が教室の中で1番華族としての地位が高いと言うだけでチヤホヤとされる。

それに佐和子には宮嬢優駿という女子から人気が高い17歳になる少年の婚約者がいる。

優駿は、稀に見れないほど最高に容姿端麗、性格も優しくて、知力も良く華族としても身分が気高く有数の最高財力を誇っている彼は華族の仲でもかなりの注目を浴びている。

彼女自身も優駿に想いを寄せていた。
彼との婚約は親同士で決めた政略的なもの同然ながらも彼女は幸せだった。

優駿が18歳になれば自分は優駿に嫁いでゆくことになる。
それまであと僅か、1年ちょっと・・・というところだ。

彼が未来の自分の夫だと思うと今からでも楽しみで堪らない。

佐和子はその事が1番鼻が高かった。



しかし、彼女は愛おしい優駿のことで自分自身を憎悪に満ちた鬼人と化してしまう・・・


女学院も終わり、気になっていた疑惑の優駿に自分以外の他の女がいるかどうかを晴らすため、優駿の家に赴こうと向かっていたのだ。

優駿の家路までの途中の桜並木の路にさしかかろうとした時だった。

2人の男女が随分前で桜を眺めていた。

「・・・あれ・・・??」

佐和子は目の前で仲睦ましい男女に苛立ちを覚えるも暫らく見ていて、違和感を感じ始める。

男の方をどこかで見たことがあるような気がしてならなかった。

彼女は自分が感じる違和感を清々とさせるため、暫らく男女の様子を見ることにした。

―――しかし、今考えればこの考えがいけなかったのかもしれない・・・

男の方が女に顔に振り向く。


その刹那、佐和子は確信づいてしまったのだった・・・

「・・・優駿さん・・・??」

佐和子はまさかと思い瞼を擦るも、男は優駿という事実に何等変わりなかった。

優駿が女に微笑んでいる・・・

自分が今までに見たことないような彼の優しげな表情を優駿は自分が知りもしない女に向けている・・・そう思うと彼女は心に大きな蟠りが渦を巻いて大きくなっていく。

しかも優駿が女の神を撫で始めた・・・

この時、佐和子の心には優駿の横にいる女に対して嫉妬心が芽生え始める。
あの2人を見つめ続ける度、大きなものになっていく・・・佐和子はそう感じた。

そして、次の瞬間・・・

彼女は大きな衝撃を受ける。


優駿から、その女に口付けをしたのだ。


「・・・う・・・嘘・・・!?」

目の当たりにした光景に佐和子の顔色は青ざめ、身体が震えだす。

湧きあがってくる感情は優駿に裏切られたという哀しみではなく、憎しみ・・・怒り・・・嫌悪・・・
その感情で身体がガタガタと音を立てて震えだす。

優駿との口付けを終えた女は、優駿に幸せそうな微笑みを浮かべ、彼に寄り添う。


――ポタッ

大きな音を立てて、瞳から一筋に涙が零れ落ちた。

あの2人の関係をはっきりと勘付いた佐和子の心には憎悪と、狂気と悔しさを煮えたぎらせていた。

「・・・許さない・・・絶対許さないんだから・・・!!」

佐和子はそんな感情を込めて2人を睨みつけるように見つめていた。


2人に対しての憎しみの感情が彼女の限界を通り越してしまったのだろうか・・・

彼女は狂ったように・・・壊れたように笑い出したのだった・・・

その壊れた笑い声は彼女の憎しみの感情を更に膨れ上がらせ、鬼人へと豹変させてしまったのかもしれない。

――既にこの頃から・・・

そうやって、幸せだったはずのあの2人の運命を変えてしまったのかもしれない・・・




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